アメリカの『TIME』誌は、「今年の女性(過去100年分を対象)」を発表。テニス界からは、23度のグランドスラム優勝を誇るセリーナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、2003年の「今年の女性」として選出された。
今年は、アメリカで女性参政権が認められてから100年になる年。これまで、タイム誌は大統領や首相をはじめ、産業の巨人たちなど多くの男性を掲載してきた。今年は「陰に隠れた“影響力ある100人の女性”にスポットライトを当てたい」として、1920年以降の女性を100人選出。テニス選手としては唯一、セリーナ・ウイリアムズが選ばれた。
38歳でも世界ランキングでトップ10を維持するセリーナ・ウイリアムズ。1999年のUSオープンで初めてグランドスラムを制すると、2003年の全豪オープン優勝でキャリアグランドスラムを達成。計23度のシングルス優勝を果たしている。また、姉のヴィーナスと組んだダブルスでも活躍し、こちらでもキャリアグランドスラムを成し遂げている。
2017年の全豪オープン以降、グランドスラムの優勝から遠ざかっているセリーナだが、コーチのムラトグルーは、「フィジカル面で100%に近づいてきたが、まだそこにはいない。大事なのは、ラリー中の厳しいボールも拾うことができ、多くのボールを返せるフィジカルのレベルにあるかということ」とコメント。マーガレット・コートが持つ24度のグランドスラム女子シングルス優勝記録に、果たしてセリーナは記録に並ぶことができるのか期待がかかる。
日本人では、昨年亡くなられた緒方貞子さんが1995年の女性として選出。女性として初めて国連難民高等弁務官を務め、世界中の困難に直面する国や地域の人々の救済に尽力されたことが評価された。 緒方さんは、聖心女子大学のテニス部出身で、全日本選手権に出場するほどの競技者でもあった。
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写真=石塚康隆(テニスクラシック)
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