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2020.06.25

大会情報

NY便り「中止発表から一転、USオープン車いすテニス開催へ」

6月24日、USTA(全米テニス協会)は、USオープンの当初の計画だった車いすテニス部門の中止から一転、開催することを発表した。大会期間は、USオープンの最後の4日間の9月10日〜13日となる。

USTAは、決定に際し「先週、車いすテニス選手のグループとITF(国際テニス連盟)とのオンライン会議の末、決定した」と発表。同競技は、男女のシングルスとダブルス、そしてクァードのシングルスとダブルスが行われ、ドロー数も過去大会と同様の規模で行われる(クァードは下肢に加え、手指にも障害を持つ選手のクラス。ラケットと手をテーピングで固定することや電動車いすの使用が認められている。このクラスには男女の区別がない)。 

リオ五輪のクァードで金メダルを獲得した世界1位、ディラン・アルコット(オーストラリア)は、中止が決定された当初の計画に対しての不満をSNS上に投稿。「不快な差別だ」とコメントし、反発していた。

しかし、今回のUSTAの柔軟な対応に「USオープン開催の決定に感謝したい。2020年大会に車いす選手が出場することを認められた。実現したのはみなさんのおかげだ」と、感謝の思いを綴っている。

今回の一連の経緯は、偏見や差別による一方的な開催中止の決定の流れに見直しを迫られ、迅速に対応したケースだ。

確かに柔軟な対応と言えるだろう。一方で、車いす部門を中止にしたのは、大会に出場する選手や関係者の人数を減らし、新型コロナウイルスの感染のリスクを軽減するためのはずだ。

USTAは、シングルスの選手と同様に健康と安全のための手順を行うとしているが、中止となる混合ダブルスやジュニアたちのことを考えると、なんともやりきれない思いがある。

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文=知花泰三(全米プロテニス協会公認指導員資格保持者)