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2022.07.16

大会情報

テニス以上の何かが得られる! アルカラスやティエムも出場した10歳以下のジュニア世界大会「スムリクバボウル」について徹底紹介!〈前編〉

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過去にはティエムやアルカラスらも出場! 10歳以下のジュニアテニス世界大会「スムリクバボウル」について徹底紹介! 写真は大会主催者のMiodrag氏と日本から出場した中西梨瑚(なかにし・りこ)選手

過去にはアルカラスやティエムも出場!
10歳以下のジュニア世界大会「
スムリクバボウル」の
参加方法から試合の模様、周辺情報など紹介!


クロアチアで毎年行われる10歳以下のジュニアの世界大会「スムリクバボウル(Smrikva Bowl)」。直近では新型コロナウイルス感染症の流行により2020年大会、2021年大会は開催が中止となったが、2022年は無事に開催された。今回は「スムリクバボウル」に参加するための条件や日本で行われる選考会において出場権を得る方法、また実際に開催された今年の大会の模様(試合やイベント)などを紹介する。

【画像】「スムリクバボウル」大会会場のクラブやコート、周辺の様子などすべての写真を見る!

大会概要や歴史、場所やアクセスなどの基本情報について


「スムリクバボウル」の開会式の様子

●歴史ある「スムリクバカントリークラブ」
「スムリクバボウル」は、クロアチアのプーラという町にある「スムリクバカントリークラブ」にて行われる。スムリクバカントリークラブに初めてコートが作られたのが1986年。それ以来35年以上にわたってテニス運営されてきた歴史あるクラブだ。

クラブにはクレーコートが3面あり、大会はこの3面のクレーコートを使って行われる。参加者の中には、大会の知名度に比べ比較的小規模なクラブで行われていることに驚く人もいるようだが、伝統のあるクラブで、約30年にわたり世界的な大会を行ってきた歴史の重みを感じる素晴らしいクラブだ。

「スムリクバカントリークラブ」および「スムリクバボウル」の公式ホームページ
https://www.smrikve.com/smrikva-bowl/


クラブの入り口付近

●クロアチアにある町“プーラ”で開催
「スムリクバボウル」はクロアチアのプーラという町で行われる。首都・ザグレブに到着した後、国内線(飛行機)で約1時間、あるいは車で3時間ほどあれば到着する。大会が行われる6月下旬は非常に気候がよく、朝と晩は少し肌寒いこともあるが、昼間はビーチやプールに行って思う存分リゾート気分を味わえる場所だ。

スムリクバカントリークラブからビーチへは車で10分ほど。試合や練習の後にビーチに行く選手も多く、帯同する家族にとっても魅力的な場所だと言えるだろう。


試合や練習の後に海辺で遊ぶ選手たち

●過去の大会にはティエムやアルカラス、デミノーらが出場!
2003年に「スムリクバボウル」に出場したドミニク・ティエム(オーストリア/世界ランキング339位)は優勝、2013年のカルロス・アルカラス(スペイン/同6位)は準優勝だった。また、先月行われた全仏オープンでベスト8となった若手ホープのホルガー・ルーネ(デンマーク/同28位)はベスト8だった。2012年大会に出場したロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同67位)や2009年のアレックス・デミノー(オーストラリア/同26位)はベスト8だった。

一方で、すべてのプロがいい成績を収めたわけではない。2005年の大会に出場した女子のドナ・ベキッチ(クロアチア/同89位)は2回戦で1ゲームも取れずに敗退、ボルナ・チョリッチ(クロアチア/同189位)は3回戦敗退だった。

過去の優勝者を調べてみると、その後必ずしもテニス選手として成功しているとは言えないようだ。とはいえ、多くのプロがこの大会に出場してきたという歴史があるのは間違いない。


クラブ内には過去の参加者たちの写真が飾られている

●大会出場者はアンバサダーとして永遠に記録が残る!
歴史を重んじる大会のカルチャー
「スムリクバボウル」に参加した選手は、アンバサダーとして永遠に記録が残る仕組みになっている。また、大会にエントリーするためには、過去に同大会に参加した人からの推薦状が必要だ(大会への参加方法は次のページで詳しく紹介)。このように「スムリクバボウル」は、その都度行われる大会だけでなく、これまでの歴史を非常に大切にしている大会だ。

大会中にさまざまなイベントが行われるが、その中の一つであるくじ引きでは、過去に同大会に参加したことがあるプロ選手のサイン入りボールや帽子などが選手全員分に用意されている。アルカラスやティエムからのギフトもあり、今年の大会で行われたくじ引きは大変盛り上がっていた。

イベント中の様子
イベント中の様子

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写真=山根ゆずか