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2023.07.12

選手情報

スビトリーナが出産から9ヵ月で世界女王を撃破し4年ぶりのウィンブルドン4強「ウクライナにいる人たちの人生にささやかな幸せをもたらすことができてうれしい」

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スビトリーナ「戦争は私を強くしてくれたし、精神的にも強くしてくれた」


現地7月11日、「ウィンブルドン」女子シングルス準々決勝が行われ、元世界ランク3位のエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/世界ランク76位)が、今年の全仏オープンを制している世界ランク1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を7-5、6-7(5)、6-2のフルセットの末に勝利。「子供ができて、戦争もあって、違う人間になった。物事を見る目が変わった」と人間として成長したことでタフマッチを制すことができたと語った。

【動画】出産から9ヵ月のスビトリーナ、世界女王シフィオンテクを撃破! マッチハイライト

28歳のスビトリーナは、昨年10月に元世界ランク6位のガエル・モンフィス(フランス)との間に女の子を出産。今年4月に1年ぶりにツアーに復帰を果たすと、2ヵ月も経たずして5月末のWTA250ストラスブール大会でツアー17勝目を挙げ、全仏オープンでもベスト8入りしている。

今大会はワイルドカード(主催者推薦)を得て、2年ぶりの出場。初戦からビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)やソフィア・ケニン(アメリカ)、ビクトリア・アザレンカなどグランドスラム優勝経験者を破ってベスト8に進んだ。そして、この日は今年の全仏オープンを制すなど今季3度の優勝を挙げている世界女王のシフィオンテクと対戦となった。

試合序盤はシフィオンテクのショットに押されてリードを許す展開となったスビトリーナだが、セカンドサーブを攻め込んで3-5から4ゲームを連取。7-5で第1セットを奪う。第2セットも拮抗した戦いで、タイブレークの末に落としたが、この日は女王のフォアハンドのミスが止まらない。最終セットでもアグレッシブに攻めつつ、安定した戦いを見せたスビトリーナが5ゲーム連取などでリードを保って、2時間51分のタフマッチを制した。

試合後、スビトリーナは「準決勝に残れるとは思っていなかった。1試合、1試合を大切にしたい。目の前に大きな試練があるの。グランドスラムのチャンピオンや勝ち方を知っている相手などを相手にプレーしたことは誇りに思う。自分のパフォーマンス、あらゆる状況に対応してきたことにも満足している」と語った。

昨年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、その後精神的なストレスを理由にツアーから離れた。だが、今は「ウクライナにいるたくさんの人たちが見てくれている。前の試合からたくさんのメッセージをもらったの。彼らの人生にささやかな幸せをもたらすことができてうれしい」と述べ、「戦争は私を強くしてくれたし、精神的にも強くしてくれた。プレーを再開したばかりで違ったプレッシャーもある。もちろん勝ちたいし、トップに返り咲くんだというモチベーションはある。でも、子供ができて、戦争もあり、私は違った人間になったと思う。物事を見る目が少し変わったわ」と違う場所で応援してくれるファンを支えに戦う。

「あと何年戦えるわからない」と言うスビトリーナは、2019年のUSオープン以来となるグランドスラム準決勝でマルケタ・ボンドロウソバ(チェコ/同42位)と対戦する。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma