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2026.05.30

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19歳フォンセカがジョコビッチに歴史的大逆転!「最終セットは気持ちだけで戦った」4時間53分の死闘制し全仏初16強[全仏オープン]

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Photo by Getty Images

王者の疲労を察知したフォンセカ「少し希望が見えた」


5月29日、「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス3回戦が行われ、第28シードのジョアン・フォンセカ(ブラジル/世界ランク30位)が、史上最多25度目のグランドスラム制覇を狙った第3シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)を4-6,4-6,6-3,7-5,7-5の2セットダウンからの大逆転勝利を収め、グランドスラムで初めての4回戦進出を果たした。

【動画】19歳の新鋭・フォンセカがジョコビッチに2セットダウンから逆転勝ち!3回戦ハイライト

19歳のフォンセカは、クレーコート・シーズンでATPマスターズ1000モンテカルロ、ATP500ミュンヘンでベスト8入りして以降、早期敗退が続いていた。全仏オープンは3回戦に進んだ昨年に続いて2度目の出場。1回戦で予選勝者をストレートで下したものの、2回戦ではディノ・プリズミッチ(クロアチア/同72位)に3-6,4-6,6-3,6-1,6-2と2セットを失ってから勝利を挙げていた。


この日は、39歳にして史上最多25度目のグランドスラム制覇を目指していたジョコビッチと初対戦。試合の立ち上がり、ジョコビッチはフォンセカのビッグサーブをことごとく跳ね返してラリー戦に持ち込む。ここで持ち前の正確性を発揮し第1ゲームで早くもブレークに成功。自身のサーブでも相手を崩して、次々とチャンスボールを作って流れに乗る。第5ゲームでリードを広げ、フォンセカも1つ返したものの、6-4で第1セットを先取する。

続く第2セットもフォンセカの良さでもあるパワフルなショットを封じて、1ブレーク差を守り切って2セットアップ。ジョコビッチに勝ちが大きく近づく。それでも将来を期待されるブラジルの19歳の心が折れることはなかった。

第3セット以降は、フォンセカもラケットを振り抜いて鋭いショットを次々と放つ。ジョコビッチのプレーが決して悪かったわけではない。それを上回るほどの強打でジョコビッチを押していった。6-3で第3セットを奪うと、第4セットも互いにブレークポイントを握り合う接戦で、3-4で2本のブレークポイントをしのぎ切って終盤の5-5で値千金のブレークに成功。7-5で連取してイーブンとする。

最終セットは先にジョコビッチがリードを奪ったが、すぐさまフォンセカがブレークバック。互いに譲らない拮抗した試合は、5-5の第11ゲームでフォンセカが高い運動量で0-40とすると、この好機を逃さずジョコビッチの逆を突くドロップショットを決めてブレーク。サービング・フォー・ザ・マッチとなった次ゲーム、ジョコビッチも最後まであきらめずにブレークポイントを握ったが、プレッシャーのかかる場面でフォンセカが3連続でサービスエース。2セットダウン、4時間53分の死闘を制してグランドスラムで初めてのベスト16入りを果たした。

一方、過去グランドスラムで404勝56敗、通算24度のタイトルを獲得してきたジョコビッチにとって、2セットアップから敗れたのは2010年全仏オープン準々決勝でユルゲン・メルツァー(オーストリア)以来、16年ぶり2度目となった。

第3セットからフォンセカが仕掛けた反撃の背景には、強打の連発だけでなく、巧みな戦術変更と精神的な割り切りがあった。

試合後の記者会見でフォンセカは、セットカウント0-2とリードされた場面を振り返り、「自分でも信じられない状態だった。暑さの中で彼と戦うのは本当に厳しく、完全に圧倒されていた。強く打てばさらに強いボールが返り、弾ませようとするとドロップショットを決められた」と、王者の完璧なコントロールの前に打つ手を欠いていたことを明かしている。

打開策を見出せない中、19歳が選択したのは「1ポイントへの集中」と「安全マージンを持った攻撃」へのシフトだった。

「あと3セット取らなければならないとは考えず、とにかく耐えようと思った。第3セットに入り、リターンを少し深く返すようにして、マージンを取りながらもよりアグレッシブに攻めるようにした。そこからプレーが安定し、ポイントを組み立てられるようになった」

一貫性を保ったアグレッシブなプレーを続けるうちに、百戦錬磨のジョコビッチの体にわずかな変調を察知する。フォンセカは「彼が少し疲れているように見えたとき、少し希望が見えた。第4セットを奪った時点ですでに疲労困憊で、最終セットは完全に気持ちだけで戦っていた」と語り、終盤は肉体の限界を超えた精神戦であったことを強調した。

キャリア初のグランドスラム4回戦進出を決めたフォンセカだが、ヤニック・シナー(イタリア)やジョコビッチといった優勝候補が次々と姿を消したドローに対しても、冷静さを失っていない。

「(シナーやジョコビッチの敗退で)ツアー経験の長い選手たちにはチャンスが広がったと思うが、僕は一戦一戦に集中するだけ。初のベスト16進出を果たせたこと自体が、僕にとっては大きな成果。今はただ、この瞬間を楽しみたい」

コートを包み込んだブラジル人ファンの熱狂的な声援を「信じ続け、戦い続けるための大きな力になった」と感謝した19歳。今夜の予定を聞かれると「寝るだけ」と短く答え、激戦の疲労を癒やすことを最優先とした。2セットダウンからの歴史的な大逆転劇は、若き大器の戦術的進化と、王者をタフさで上回る驚異的な精神力を証明する一戦となった。

4回戦でフォンセカは、第15シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同16位)と対戦する。

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