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2026.09.29

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異例の予選から出場の世界9位フィスが本戦へ「全米後に決めたら数時間過ぎていた」[木下グループジャパンOP]

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フィス「全米後に決めたら数時間遅れた」トップ10勢としては異例の予選スタート


「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)は9月29日、シングルス予選決勝が行われ、2024年大会のチャンピオンで予選第1シードのアルトゥール・フィス(フランス/世界ランク9位)が予選第6シードのカミール・マイクシャク(ポーランド/同71位)を6-2, 3-6, 6-1で下し、本戦入りを決めた。

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22歳のフィスは、2024年大会でツアー3勝目を飾ったチャンピオン。今回は2年ぶりの出場となる。今季はATP500バルセロナ、ATPマスターズ1000シンシナティでタイトルを獲得し、9月28日付の世界ランキングでは自己最高となる9位を記録してトップ10の壁を破ったばかりである。

そんなフィスだが、今大会は予選からのスタートとなった。全米オープン後に出場を決めたため、エントリーの締め切りを数時間過ぎてしまったという。

「今週の大会に出場するかどうか、チーム内でも決めかねていた。体のケアを一番に考えなければいけないからね。ただ、いざ『出場しよう』と決めた時には、締め切りを数時間過ぎていたんだ。全米オープンの試合が終わった後のことで、それで『よし、出たいなら予選から戦うしかないな』ということになって今ここにいるわけなんだ」

初戦ではマーティン・ダム(アメリカ/同103位)を2-6,6-1,6-1で破り、予選決勝ではマイクシャクと対戦。第1セット、フィスは威力満点のフォアハンドを軸に主導権を握ると、第3ゲームと第7ゲームでマイクシャクのサービスゲームをブレーク。6-2でセットを先取した。

しかし第2セットではアンフォーストエラーが増え、序盤にピンチを迎える。最初のサービスゲームではダブルフォールトもありブレークを許し、その後は1ブレーク差を追う展開に。追いつくことができず、3-6でセットを奪い返された。

それでも最終セットでは、フィスが再びギアを上げる。立ち上がりから5ゲームを連取すると、そのまま6-1で締めくくり、2試合連続となるフルセットマッチを制した。

試合後、フィスは「手強い相手とのタフな試合だった。第2セットはあまりキレがない状態だったから、最終セットで勝ち筋を見つけられて本当に良かった。こういう形で勝てたことにはとても満足しているし、また次の試合に集中したい」と振り返った。

今季はトップ10に入ったフィスだが、その立場で予選から戦うことについては「出場している選手たちのレベルや質は本当に、本当に素晴らしい。ものすごくタフ」と率直に語る。そのうえで、「予選を戦うことが自分にとって厳しい挑戦になるのは覚悟していたが、突破できて本当に嬉しい」と、本戦入りを喜んだ。

フィスがここまで急成長を遂げた背景には、長期離脱からの復帰もある。昨年の全仏オープン後には8カ月間にわたってコートを離れた。

「昨年の全仏オープン以来、本当に過酷な道のりだった。8か月間もプレーできなかったからね。今年の頭に復帰した際、自分のテニスを忘れることなんてないから『いつかは良いプレーができる』とは分かっていたが、それが『いつ戻ってくるか』までは分からなかったんだ」

復帰後は、ゴラン・イバニセビッチというレジェンドをチームに迎えるとともに、リハビリやトレーニングに取り組んで早い段階から結果を残した。

「これはチームの功績が本当に大きい。僕たちはめちゃくちゃハードに取り組んできた。怪我をしている間も、ただ腕を組んで復帰を待っていたわけではない。たくさんの努力を重ねたからこそ、これほど早くまた良いプレーができているんだと思うよ」

9月28日付のランキングで自己最高の9位に到達したことについては、「自分の名前の隣に『一桁の数字』がつくトップ10プレーヤーになることは、子供の頃からの夢の1つでした。だから素直にすごく嬉しい」と語る。

「自分自身だけでなく、チームや家族にとっても素晴らしい達成だ。母国のみんなもとても喜んでくれていて、最高だよ。ただ、僕はここで満足しているわけではなく、もっと上を目指している。嬉しいのは確かだが、当然ながらもっと大きな目標があるし、チームとしてもより高い所を目指しているよ」

長期離脱からの復帰、ツアー大会でのタイトル獲得、そして初のトップ10入り。22歳のフィスは、2年ぶりに戻ってきた有明で、予選2試合を勝ち抜いた。かつてタイトルを手にした舞台で、今季さらに成長した姿を披露する。


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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma