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2020.03.18

ジュニア選手

「富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム」の齋藤咲良選手が目標の“グランドスラム・ジュニア出場”に大きな前進

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安定したバックハンドを武器にグランドスラムジュニアを目指す齋藤選手

3月10日から開催されたマレーシア・サラワク大会(グレード1)に出場した齋藤咲良選手(MAT Tennis Academy)が、目標の“グランドスラム・ジュニア出場”に向けてまた一歩前進した。

齋藤選手がITFジュニア大会に出場するのは、これで4大会目となる。だが、「富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム」のサポートにより、この2年間でテニス・ヨーロッパをはじめ、数多くの国際大会を経験。世界最高峰と呼ばれる大会で結果を残し、トップジュニアのプレーを肌で感じてきた。「海外遠征する前は、粘ってポイントを奪うプレースタイルでした。でも、それでは勝てない。相手に攻められる前に、自分から攻めることが必要だと思いました。今大会でも相手に攻撃される前に、ドライブボレーを使って攻撃することができたと思います」(齋藤)と、<世界で戦うテニス>が身についてきたという。

今大会、1回戦を6-0、6-0で勝利した齋藤選手は、2回戦で、ITFジュニアランキングで91位(ランキングは対戦時)のマリア・ショロコワ(ロシア)と対戦。「相手のボールが想像以上に速かった」という第1セットは1-6で奪われたが、第2セットになると、持ち味であるスピード感のあるストロークを展開。「テンポ良く返球する自分のテニスができたと思います」と、4-2とリードを奪う。それでも、相手はトップ100の選手。「グランドスラム・ジュニアに出場できるような選手は簡単にポイントを取らせてくれない」(齋藤)と振り返ったとおり、デュースで取りきれず。4-6でセットを落として2回戦で敗れた。


現地でペアリングしたダブルスでもベスト16入りした齋藤選手(写真右)

ランキングで格上の選手との対戦に、「ゲーム序盤で思い切りよくいけなかったり、フォアハンドのミスがまだ多い」と課題を残したものの、以前から練習を重ねてきた「アドサイドのワイドサーブやフォアハンドで角度をつけること」は、徐々に良くなってきているという。 ダブルスでもベスト16入りした齋藤選手は、今大会で75ポイントを獲得。480位(▲190位)とランキングを大幅に上昇させた。“100位”が一つの目安となるグランドスラム・ジュニア予選に出場するためにも、今大会での勝利は大きな一歩となった。


マレーシア遠征をともにした小林杏菜選手(左)と齋藤選手

以前は、ヨーロッパのITFジュニア大会へ出場することも視野に入れていたというが、まだ13歳の齋藤選手は、年間10大会しか出場することができない。だからこそ、「(10月までに出場する)大会は慎重に選びたい」(齋藤)と、グレードの高い大会でポイントを積み上げることを目指している。
新型コロナウイルスの影響で、ITFジュニアの大会が次々と中止・延期となり、国内ジュニア大会も行われておらず、試合経験を増やすことができない状況だが、「この期間でしっかりレベルアップできるような練習を積みたい」と、意気込みを語った齋藤選手。
昨年はグレードAの「大阪市長杯世界スーパージュニア」に出場し、日本人史上最年少での本戦1回戦突破を果たすと、年末の「エディーハー」(準優勝)、「ジュニアオレンジボウル」(3位)でもそれぞれ日本人最年少での最高成績を残し、今年2月にはテニス・ヨーロッパの最高峰「プチザス」でダブルス準優勝と着実にステップアップしてきている。今年も、我々をワクワクさせてくれるようなテニスを見せてくれる、そんな予感がする。

写真提供=富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム

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