close

2022.11.01

選手情報

現役最後の大会となった元世界6位シモン、盟友ツォンガらの前でマレーを撃破「今回ばかりは勝者になれてうれしい」[ロレックス・パリ・マスターズ]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

Photo by Getty Images

元世界6位シモン、2勝16敗のマレーを相手に土壇場から逆転勝利

現地10月31日、「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ATPマスターズ1000)シングルス1回戦が行われ、今大会を現役最後の場としている元世界ランク6位のジル・シモン(フランス/世界ランク188位)が、アンディ・マレー(イギリス/同48位)を4-6、7-5、6-3で下し、2回戦進出を果たした。

【動画】今大会で引退のシモン、2時間50分の激闘の末にマレーを撃破! マッチハイライト

今年5月に今季限りで現役を引退することを発表した37歳のシモン。「魔法をかけられたような、素晴らしく非日常的な冒険の時間だった。今年の年末に終える予定だ。すべての方に、心から感謝したい。悲しみも後悔もない。あるのは、すべての試合で、最後まで自分の持っているものをすべて注ぎ込もうという意志だけだ」と自身のSNSで綴っていた。

今年の全仏オープンで現役を退いたジョー・ウィルフリード・ツォンガやガエル・モンフィス、リシャール・ガスケらとともにフランステニスの“新四銃士”の一人として活躍したシモン。前日の会見では、「僕は彼らから刺激を受けた。前向きになれるし、自分の体ができていれば、世界のトップ選手に勝てるという気持ちになるんだ。彼らと一緒にプレーすることで、自分自身と向き合うことが楽になる」と述べ、一人が素晴らしい成績を残せば、「自分もできる」と考え、相乗効果で強くなれたという。

長いキャリアを共にし、切磋琢磨してきた仲間が見守る中でスタートしたこの日の試合、相手は元世界ランク1位のマレー。過去2勝16敗と相性は悪く、2015年ATP500ロッテルダム大会を最後に勝利することができていない。

最初のサービスゲームを落としたシモンは、第9ゲームで追いつくものの、直後のサービスゲームをキープできず、4-6でセットを落とす。続く第2セットも2度のブレークを許して3-5と、マレーのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えた。

しかし、ここからシモンの逆襲が始まる。ミスのないストロークを放つとともに、緩急をつけてマレーのミスを引き出すと、一気に4ゲームを連取。7-5でセットを奪い返し、最終セットは3度あったピンチをしのいで、マレーのサービスゲームを2度破って逆転で勝利を手にした。

「試合のスタートは大変だった。いろんなことが頭に浮かんできて、なかなか試合に集中できないんだ」と試合の入り方が悪かったと振り返ったシモン。試合が進むにつれてラリーが多くなり、「彼(マレー)が体力的にかなり消耗していた。僕のスペースが広くなり、正確なストロークだと彼が守るのが難しくなったんだろう」と最後は粘り勝ちだったと、2時間50分の激闘を制した要因を明かした。

「いつもは、彼と対戦すると結果は逆なんだ。だから、今回ばかりは勝者になれてうれしい」とマレーから3度目の勝ち星を挙げたことを喜んだシモン。2回戦では、第9シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同11位)と対戦する。


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録