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2023.09.28

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土居美咲、世界6位に敗れて現役ラストマッチを終える「こんなうれしい終わり方はない」[東レPPO]

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土居美咲、現役最後は世界6位サッカリーに敗れる「素晴らしい最後の戦いができるとは…」


9月28日、「東レ パン パシフィック オープン」(東京・有明/WTA500)シングルス2回戦が行われ、土居美咲(ミキハウス/世界ランク331位)は第4シードのマリア・サッカリー(ギリシャ/同6位)に3-6、1-6で敗戦。多くのファンに見送られ、現役ラストマッチを終えた。

【動画】土居美咲の現役ラストマッチ 世界6位サッカリーも称える 試合終了の瞬間&マッチハイライト

元世界ランク30位で32歳の土居は、腰痛を抱えており、トレーニングやフォーム改善に取り組んだものの、「高いレベルでのプレーが難しい」と引退を決断。「日本で最後を迎えたい」と今大会を現役最後の大会にするとしていた。

土居の最後の勇姿を見ようと多くのファンが予選から来場。それに応えるかのように、土居も予選1回戦で松田鈴子(ノア・インドアステージ/同942位)に快勝。予選決勝を不戦勝で本戦入りを果たすと、1回戦ではトップ50のペトラ・マルティッチ(クロアチア/同49位)に7-5、6-2で下し2回戦へ駒を進めた。

迎えた相手は前週のWTA1000グアダラハラでツアー2勝目を挙げたばかりのサッカリー。土居にとっては、約2年5ヵ月ぶりとなるトップ10との対戦となった。

サービスエースで試合をスタートさせた土居は、幸先よくサービスキープしたものの、第3ゲームで最初のブレークを許してしまう。ウィナー級のショットを放ってもポイントを取らせてくれない粘り強さやフォアハンドの強打、バックハンドのカウンターショットを放たれ、土居はチャンスを作れないまま、3-6で第1セットを落とした。

続く第2セットも最初のサービスゲームを破られた土居は、ビハインドの場面でもこぶしを握り締めて自らを鼓舞。世界6位に最後まで食らいついたが、最後までブレークポイントを握らせてもらえず1-6。1時間5分で現役最後の試合を終えた。

試合後、コートでは勝利者インタビューが行われたものの、サッカリーは「今日は私の話はしたくない。美咲さんの現役最後の試合と聞いている。その試合を戦えたことを光栄に思っている」と、試合は土居のための舞台であったとコメント。

その後、引退する土居には、昨年のこの大会で引退した盟友の奈良くるみさんから花束が贈呈され、「最後の1ポイントまでベストパフォーマンスを見せたみっちゃん(土居)はすごかったですし、よく頑張ったなと思います」とねぎらった。

土居も「長いこと応援していただき本当にありがとうございました。本当に幸せなテニス人生だったと思います。そして、こうやって(奈良)くるみに花束を渡してもらって、ずっと一緒に駆け抜けてきたので、2人でコートで終われてよかったなと思います。この大会を最後と決めて予選からの戦いとなり、正直ここまで戦えると思っていませんでした。今日、サッカリー選手と素晴らしい最後の戦いができると思っていなかったので、こんなうれしい終わり方はないなと思っています。彼女はまだ準々決勝があるのでぜひ彼女の応援をよろしくお願いします」と涙を流した。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma