2023.11.04

片山翔が3年連続5度目、徳田廉大が2018年大会以来のベスト4に[全日本テニス選手権]

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ベテラン片山翔と怪我に苦しむ徳田廉大が4強入り

11月3日、「三菱電機ビルソリューションズ全日本テニス選手権98th」（東京・有明／10月28日～11月5日）の男子シングルス準々決勝2試合とダブルス準決勝が実施。シングルスでは、第5シードの徳田廉大（イカイ）と第9シードの片山翔（伊予銀行）がベスト4入りを果たした。

【画像】「三菱電機ビルソリューションズ全日本テニス選手権98th」大会7日目フォトギャラリー

ボトムハーフでまず準決勝に駒を進めたのは、18年連続出場となった片山だ。

第13シードの住澤大輔（エキスパートパワーシズオカ）に対して、ラリー戦で主導権を握って2度のブレークに成功。6-4で第1セットを奪うと、第2セットでは第2ゲームでのピンチをしのぐ。「勝ちを意識しすぎて、硬くなって危ない時間もあったけれど、何とか気持ちで踏ん張れた」と切り替えられたという。

その後、住澤のプレーがラフになったところを見逃さずリードを奪うと、自身のサービスゲームではポイントを先行し、隙を与えることなく6-3とストレートで試合を締めた。

3年連続5度目の準決勝進出を決め、4強に残った選手では随一の経験を誇る片山。「あまり準決勝とか意識せずに、自分のテニスを貫きたいというか、“ただ戦うだけ”というスローガンを意識して戦っていきたい」とした。

その対戦相手となるのが、2018年に準優勝の結果を残している徳田。準々決勝では、元世界ランク60位の伊藤竜馬（興洋海運）を相手に、開始早々にブレークし5-2とリードを奪う。第8ゲームでは厳しい判定もあり、流れが変わったような雰囲気もあったが、本人は「正直何も思ってないですね。別に（ゲームが）取れなくても次のゲームを取ろうという考え方だったので、そこは気にせずに」と冷静さを保ったという。

結果的には第9ゲームをブレークされ追いつかれたが、「5-3で仕留められなかったけれど、落ち着いてプレーできた」と6-5で再びブレークしセットを奪取。第2セットも先にブレークすると、要所で精度の高いサーブを放ってピンチを作らず2度目の準決勝進出を決めた。

18年の準優勝後、思うような結果が出なかったことに加えて、左膝の怪我もあって過去2年は欠場した徳田。痛みが再発し、今年もITF大会やチャレンジャー大会の出場は15大会のみにとどまっている。だが、「怪我で苦しんで、この先どうしようかと考えた時に、全日本のタイトルは獲っておいた方がいい」と考え、3ヵ月前には国際大会をスキップして治療に専念することを決断。「この大会に懸けるという思いで準備していた」と全日本タイトルを獲りに来た。

片山との準決勝に向けては、「自分が守りで、相手が攻める攻防になると思う。全日本ベスト4まで来たのでもちろん優勝目指しているが、残り2試合のうちの1試合目で、やることを明確にして試合に臨みたい」としている。

3日に行われた男子シングルス、ダブルスの結果は以下の通り。

＜男子シングルス準々決勝＞

○徳田廉大（イカイ）[5] 7-5 6-3 ●伊藤竜馬（興洋海運）[3]

○片山翔（伊予銀行）[9] 6-3 6-4 ●住澤大輔（エキスパートパワーシズオカ）[13]

＜男子ダブルス準決勝＞

○田口涼太郎（Team REC）／羽澤慎治（JCRファーマ）[4] 7-6(4) 6-3 ●上杉海斗（江崎グリコ）／松井俊英（ASIA PARTNERSHIP FUND）[1]

○市川泰誠（ノア・インドアステージ）／渡邉聖太（橋本総業ホールディングス）[2] 6-3 6-4 ●柚木武（イカイ）／片山翔（伊予銀行）[3]

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写真＝田沼武男 Photos by Takeo Tanuma

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