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2025.12.16

選手情報

岡部世南が頂点に立ち活動支援金500万円を獲得!西岡良仁主催「Yoshi’s CUP 2025」の未来へつながる3日間が閉幕

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岡部世南が今年の「Yoshi's CUP」を制す!活動支援金500万円などが贈られる


西岡良仁が主催する若手育成支援プログラム「Yoshi's CUP 2025」が、12月12日から14日までの3日間、東京・有明テニスの森公園(インドアコート)で開催され、三重県出身の岡部世南が優勝を飾った。

本大会は「世界で羽ばたける日本人テニスプレーヤーの育成」を目的に、有望な16歳以下のジュニアを対象として行われている育成型トーナメントである。西岡が「次世代の選手が世界に挑戦するためのインフラを作りたい」という強い思いから立ち上げ、今年で5回目の開催を迎えた。

特筆すべきは、ジュニア大会としては異例のスケールを誇る支援内容だ。優勝者には活動支援金500万円が贈られ、海外遠征費やコーチング費用など、世界を目指すための実践的な投資に充てられる。支援金は大会創設時の100万円から年々増額されてきた。また、副賞としてITF公認大会への推薦枠や、米フロリダのIMGアカデミーでの短期留学プログラムなども用意されている。

大会は初日と2日目に予選リーグを実施し、最終日に決勝トーナメントを開催。準決勝、決勝、順位決定戦が行われ、選手たちは連日のタフな戦いに挑んだ。

最終日の決勝は、岡部世南(ロランインドアテニスステージ)と中本莉空(精華学園宮島)の顔合わせとなった。試合は3セットマッチ(ファイナルセットは10ポイントタイブレーク)で争われ、最後まで緊張感のある攻防が続いた末、岡部が勝利を手にした。


優勝した岡部世南

岡部は試合後、攻撃力の高い相手に対し「守りに徹する戦略」を徹底したことが勝因だったと振り返る。特にクロスラリーで深いボールを集め、相手を動かした点に手応えを感じていたという。昨年はオルタネイトとして急きょ出場し準優勝。今年は正規出場選手として臨み、「追われる立場」の重圧もあったが、「テニスを楽しむ」という原点に立ち返ることで自分のプレーを取り戻した。

また、同じ三重県出身の西岡が主催する大会で「三重県勢初の優勝者になりたい」という強い思いがあったことも明かした。今後の目標としては、ジュニアグランドスラム出場、そしてITFをはじめとする一般大会でのステップアップを見据えている。

準優勝の中本は、ネットプレーでのボレーやサーブの確率など、細かなミスが勝敗を分けたと分析する。積極的なプレースタイルは自身の強みである一方、「今回はやや多すぎた」と冷静に受け止め、今後はプロ大会にも挑戦しながら経験を積み、世界を目指していく意欲を語った。


準優勝の中本莉空

13歳のオトリエ龍馬が「西岡賞」を受賞


優勝者とは別に、西岡が独自の視点で選ぶ特別賞「西岡賞」には、13歳のオトリエ龍馬(Team Rise)が選出された。「最後まで一生懸命、必死に食らいついていく」という姿勢で臨んだことが受賞につながったのではないかと振り返った。

西岡賞として、上限100万円の海外遠征支援金やIMGアカデミー短期留学などが贈呈され、オトリエは「より高いカテゴリーのITFジュニア大会に挑戦するために使いたい」と語った。年上の選手との対戦を通じて、パワーや体力差を実感しながらも、試合を重ねるごとに自分のペースで攻撃的なプレーができるようになったと成長を実感している。

西岡良仁が「Yoshi's CUP 2025」を総括「この経験は必ず世界につながる」


大会を総括した西岡は、5年計画で目標としていた優勝支援金500万円に到達したことに大きな手応えを示した。さらに、U-NEXTやYouTubeでの配信により、多くの観客の視線を浴びる環境をあえて作ったことについて、「将来、グランドスラムの舞台で戦うための重要な経験になる」と大会の意義を強調した。

今後は活動支援金のさらなる増額よりも、プロ大会へのワイルドカード付与など、実戦につながる付加価値の充実を検討していくという。

最後に西岡は、「人生で一番うれしい瞬間や、悔しい瞬間があったはず。そのすべてが無駄になることはない。この経験を糧に、世界を目指してほしい」とジュニア選手たちにエールを送り、「Yoshi’s CUP」が若き才能の登竜門として、次なるステージへつながる大会であり続けることへの期待を語った。



【大会協賛】
公益財団法人国際スポーツ文化財団
NOK株式会社
SBCメディカルグループ
株式会社フルキャストホールディングス
エイベックス・エンタテインメント株式会社
株式会社ミラタップ
株式会社スマートドライブ
株式会社U-NEXT
株式会社ハードオフコーポレーション
学校法人山口松陰学園

【大会協力】
ヨネックス株式会社
株式会社TENTIAL
株式会社 BBV Tokyo

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©Yoshi's CUP/長浜功明

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