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2026.01.25

選手情報

40歳ワウリンカ、万雷の拍手の中で全豪に別れ。2014年覇者が示した矜持「別れを告げるための1年ではない」「常に自分を追い込みたい」[全豪オープン]

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「別れの年」でも心は競技者――ワウリンカが語った覚悟


1月24日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)男子シングルス3回戦が行われ、今季限りでの引退を表明しているワイルドカード(主催者推薦)のスタン・ワウリンカ(スイス/世界ランク139位)は、第9シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同9位)に6-7(5),6-2,4-6,4-6で敗戦。2014年に自身初のグランドスラム制覇を成し遂げた思い出の地、メルボルンでの最後の戦いを終えた。

【動画】ワウリンカ、トップ10にあと一歩及ばず最後の全豪オープンを終える 3回戦ハイライト

試合後、ジョン・ケイン・アリーナでは特別なセレモニーが行われた。満員の観客が総立ちでレジェンドを称える中、ワウリンカはトーナメントディレクターのクレイグ・タイリー氏とコート上でビールを酌み交わし、20年にわたるメルボルンとの深い絆を分かち合った。

40歳で迎えた今大会、ワウリンカは1978年のケン・ローズウォール以来となる最年長3回戦進出を果たした。そして、この日はトップ10のフリッツを相手に強烈なウィナーを連発してセットを奪うなど、最後まで互角の勝負を繰り広げた。

記者会見でワウリンカは、「私の考えは一貫している。ただ別れを告げるためにこの1年を過ごしているのではない」と語った。

「引退する年だから、負ければその大会とはお別れになるが、私の心は依然として競技者のままだ。常に自分を追い込みたいと思っている」

勝利を目指す「競技者」としての自分と、ファンや雰囲気を楽しむ「一人の人間」としての自分。その両立を模索しているという。今大会でのサポートについては「期待以上だった。毎試合が本当に特別で、心から感謝している」と感慨深げに振り返った。

今月の男女混合国別対抗戦「ユナイテッド・カップ」から始まった全豪シリーズを通じて、ワウリンカは高い競争力を示し続けた。トッププレーヤーたちと多くの時間をコートで過ごしたことが自信につながったという。

「自分のレベルに驚きはない。それだけ練習を積み、自分を追い込んできたからだ。昨年は初戦敗退が続いて自信を失いかけていたが、この3週間で自分がまだトップ選手と戦えること、競争力を維持できていることが確認できた。それはまさに私が求めていたものだ」

その手応えは、今後のシーズンに向けた指針となった。「この3週間で勝てたからといって、次の数か月も勝ち続けられるとは限らない。しかし、少なくとも自分の今のレベルと、まだ何ができるかはわかっている。それに満足しているよ」と、自身の現在地に自信を覗かせた。

2014年の優勝という最高の思い出を除いた、オーストラリアでの一番の記憶を問われると、ワウリンカは今大会2回戦の死闘を挙げた。

「2日前にキア・アリーナで勝った時のことは、おそらくトップクラスの思い出だ。5セットマッチ、ファイナルセットのタイブレーク。あんなにも多くのサポートと感情がコートに溢れたことはなかった。観客が楽しみ、私も楽しんだ。本当に特別な瞬間だった」

ワウリンカは今後、少しの休養を挟んだ後、モンペリエ、ロッテルダム、ドバイといった欧州や中東の大会にワイルドカードで出場する予定。メルボルンのみならず、世界中のファンを熱狂させてきた鉄人のラストダンスは、まだ終わらない。

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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma