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2026.07.03

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ディミトロフが涙の3回戦進出「この1年は本当に苦しかった」昨年の悲劇を乗り越え第15シード撃破[ウィンブルドン]

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Photo by Getty Images

ディミトロフ、昨年の悲劇を乗り越えた「自分自身への勝利」


グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/世界ランク146位)が、大怪我からの復活を印象づける劇的な勝利を挙げた。「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス2回戦が現地7月2日に行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している35歳のディミトロフが、第15シードのヤクブ・メンシク(チェコ/同18位)を7-6(5), 4-6, 7-5, 6-3で破り、4年連続8度目の3回戦進出を決めた。

【動画】ディミトロフ 感情を爆発させた勝利の瞬間&2回戦ハイライト

ディミトロフにとって、この勝利は単なる1勝以上の意味を持つ。昨年大会の4回戦、世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)を相手に2セットアップとリードしながらも、第3セット途中で大胸筋を断裂。右腕を上げることもできないほどの激痛に見舞われ、無念の棄権を余儀なくされていた。

度重なる怪我の影響で世界ランクを146位まで落としていた元世界3位は、試合後のオンコートインタビューで感情を抑えきれず、言葉を詰まらせた。

「ここに戻ってきて、皆さんの前でテニスができる。正直、それ以上に言えることはない。非常に感情的になっている。この1年は本当に苦しかった。勝つか負けるかではなく、自分自身に打ち勝ち、今日のようなテニスをすることが目的だった」

この日対戦した20歳のメンシクは、6月の全仏オープンで4強入り、昨年のATPマスターズ1000マイアミではノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破ってマスターズ1000初優勝を飾るなど、急成長を遂げている若手である。

試合序盤は、195cmの長身から放たれるメンシクの強烈なサーブとストロークに圧倒され、ディミトロフは幾度もピンチを迎えた。第1セットだけで7度のブレークポイントを握られたが、ディミトロフは経験に裏打ちされた戦術とスライスを駆使してこれをすべてセーブ。タイブレークの末に最初のセットを先取した。

第2セットはメンシクがこの日10度目のブレークポイントをようやくものにして奪い返したものの、ディミトロフのゲームプランは崩れなかった。メンシクが計31本のサービスエースを叩き込む猛攻を見せる中、ディミトロフはバックハンドのスライスや鋭いボレーで揺さぶりをかけ続けた。第3セットの終盤、プレッシャーのかかる場面でメンシクがダブルフォールトを犯し、ディミトロフがセットカウント2-1とリードを奪う。

第4セット直前には降雨のため屋根が閉じられ、約10分間の中断を挟んだ。再開直後の第1ゲームで先にブレークを許したディミトロフだったが、大観衆の歓声を味方につけて即座にブレークバック。そのまま主導権を渡さず、3時間超の激闘に終止符を打った。

試合後の記者会見で、ディミトロフは怪我からの精神的なリカバリーについて次のように語った。

「恐怖は友達ではない。最高峰の舞台で戦うなら、自分を限界まで追い込む必要がある。大怪我を経験してもなお、すべてを賭けて戦う気が失せたなら、このウィンブルドンの舞台に立つ意味はない。メンタルを新鮮に保ち、自分が本当に何を望んでいるのかを問い続ける日々だ」

さらに、指導を受けるダビド・ナルバンディアン氏からの影響についても言及した。

「怪我から復帰した昨年の私には、彼の後押しが必要だった。彼のアドバイスは私の心に再び火をつけてくれた。今日のような若い選手と対戦するとき、ベースラインに留まって打ち合うだけでは勝てない。身体的な回復とともに、マインドセットを 研ぎ澄ましていく必要がある」

ワイルドカードを与えてくれた大会への感謝を述べつつ、「この1週間は過去12か月で間違いなく最高だ。だが、喜ぶ時間は数時間しかない。すぐに次の試合への準備を始める」と表情を引き締めた。

ディミトロフは3回戦で、マッテオ・ベレッティーニ(イタリア/同51位)と対戦する。過去の対戦成績は1勝1敗の五分。2019年10月のATP500ウィーン大会以来、約6年9ヶ月ぶりの激突となる。

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