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2026.07.09

選手情報

世界114位フェリーが全仏準Vコボッリをストレート撃破し4強「誕生日に決勝でプレーできたら最高」。ズベレフ戦へ「失うものは何もない」[ウィンブルドン]

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フェリー、2001年イバニセビッチ以来となるワイルドカードで出場し4強入り


「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)は現地7月8日、男子シングルス準々決勝が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場しているアーサー・フェリー(イギリス/世界ランク114位)が、第9シードのフラビオ・コボッリ(イタリア/同10位)を6-4, 7-6(4), 6-0のストレートで破る快挙を成し遂げた。フェリーはグランドスラム自身初となるベスト4進出を決めた。

【動画】ワイルドカードで出場のフェリーが世界10位コボッリを撃破し4強!準々決勝ハイライト

23歳のフェリーは、今大会開幕前までツアーレベルでの通算勝利数がわずか6勝にとどまっていた。しかし、地元の熱狂的な声援を背に受け、先の全仏オープンで準優勝しトップ10入りしたコボッリを終始圧倒した。

第1セット、フェリーは第10ゲームでこのセット唯一のブレークに成功し、6-4で先取する。続く第2セットでは序盤に0-2とリードを許したものの、すぐさま追いついてそのままタイブレークへ突入。ネットプレーを効果的に交えた冷静な試合運びでタイブレークを制し、セットカウント2-0とした。

後がなくなった全仏オープン準優勝者のコボッリに対し、フェリーは第3セットでさらにギアを上げる。ベースラインからの堅実なストロークで隙を与えず、7本中3本のブレークポイントをものにして一気に6ゲームを連取し、2時間14分で試合を締めくくった。

フェリーはこの試合、ネットへ29回出て76%の高確率でポイントを獲得。4回戦のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)戦で見せた5セットの逆転劇と同様、前線への鋭い飛び出しが勝利の決定づけた。

ウィンブルドンの男子シングルスにおいて、ワイルドカードの選手が準決勝に進出するのは、2001年に世界ランク125位から優勝を果たしたゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)以来の快挙となる。オープン化以降、イギリス人男子として同大会の準決勝に名を連ねたのは、ロジャー・テイラー、ティム・ヘンマン、アンディ・マレー、キャメロン・ノリーに続く5人目の記録となった。

快進撃を続けるフェリーは試合後、今年の全豪オープンで勝利していたコボッリとの対戦に向けては、それが自信になっていたとしつつも「グランドスラムの準々決勝は初めてで、試合前はとても緊張したが、とにかく最後までやり遂げようとした」と当時の心境を明かした。

また、試合直後にロイヤルボックスで対面したカミラ王妃から『おめでとう、この調子で頑張って』と言葉をかけられたエピソードを披露し、決勝がある日曜日に24歳の誕生日を迎えることから「誕生日にウィンブルドンの決勝でプレーできたら最高ですと伝えた」とはにかんだ。金曜日の準決勝で対戦する第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)戦に向けては、格上の相手であることを認めつつも「失うものは何もない。これまでと同じように自分のゲームをコートで表現し、全力を尽くすだけだ」と強い決意を示した。

一方、コボッリは会見の冒頭で「本当に悲しく、失望している。最初のポイントから良いプレーができなかった」とうなだれた。普段は感じないプレッシャーがあったと言い、直前の試合で何時間もタフなマラソンマッチを戦ってきた格下のフェリーが相手だったことから「チャンスがあると思い込んでしまい、最初から謙虚さが足りなかったのかもしれない」と自身の戦い方を省みた。

それでも対戦相手のフェリーについて、現在のレベルは世界ランク100位以下ではないと言及し、ライブランキングで36位まで浮上している事実に対しても「当然の評価だと思う。今日は完全に彼の日だった」と勝者を称えた。

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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma