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2026.07.11

選手情報

ズベレフ、快進撃のフェリーを破りウィンブルドン初の決勝へ「もっと上を目指したいし、最高レベルのプレーを続けて勝ち続けたい」。全仏に続く2度目のグランドスラム制覇へ王手

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ズベレフが快進撃のフェリーを退けウィンブルドン初の決勝進出、2大会連続のグランドスラム制覇へ王手


「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス準決勝が現地7月10日に行われ、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランキング3位)が、ワイルドカード(主催者推薦)で出場し快進撃を続けていたアーサー・フェリー(イギリス/同114位)を7-6(0), 6-2, 6-4で破り、自身初となるウィンブルドン決勝への切符を手にした。先月の全仏オープンで念願のグランドスラム初タイトルを獲得した29歳のズベレフは、これで2大会連続のグランドスラム決勝進出となる。

【動画】ズベレフ、地元イギリスのフェリーを破りウィンブルドン決勝へ!準決勝ハイライト

地元イギリスの期待を背負う23歳のフェリーは、トップ10プレーヤーのフラビオ・コボッリ(イタリア)やグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)らを破るなどの快進撃を続けてきた。満員のセンターコートに登場したフェリーには大歓声が送られたが、ズベレフはその熱気に呑まれることなく冷静なプレーを展開した。

第1セットは互いにブレークを奪い合う展開からタイブレークへ突入。ここでギアを上げたズベレフがフェリーのミスを見逃さずに7-0で圧倒すると、続く第2、第3セットではベースラインからの攻撃性を強め、主導権を完全に掌握。2時間14分の計3セットで地元の新星をストレートで退けた。

オンインタビューでズベレフは「本当に素晴らしい。このグランドスラムは私にとって常に最も苦戦してきた大会だったが、突然ウィンブルドンの決勝に進むことができた」と喜びを表現した。また、対戦相手のフェリーについては「素晴らしい選手。彼はこのツアーで15年以上プレーし続けるだろう。今回の活躍は彼のキャリアの始まりに過ぎず、これからテニス界で素晴らしいことを成し遂げていくと思う」と最大の賛辞を送った。

記者会見では、自身のプレー水準について「第1セットはそれほど良くなかったが、第2、第3セットは本当に良かった。4回戦や準々決勝で対戦したビッグサーバーたちとは全く異なるタイプの対戦相手だったため調整が必要だったが、リズムを掴んでからは良い感触でボールを打つことができた」と試合を振り返った。

全仏オープン優勝後にモチベーションを維持し、好調を維持している要因を問われると、2020年全米オープン決勝で自身が逆転負けを喫したドミニク・ティエム(オーストリア)の例を挙げながら分析。「ドミニクはグランドスラムを勝つために人生と魂のすべてを注ぎ込んでいた。あの優勝は精神的にあまりにも大きな安堵感をもたらしたのかもしれない。しかし私は集中力を保ち、常に飢えている。もっと上を目指したいし、最高レベルのプレーを続けて勝ち続けたい」と、飽くなき勝利への渇望を口にした。

近年取り組んでいるプレースタイルの変化、特にフォアハンドの積極性についても言及し、「今年はよりアグレッシブなプレースタイルに挑戦し、自らゲームを動かそうとしてきた。フォアハンドはその大きな部分を占めている。あのショットが上手く打てているときは調子が良いサインだ」と手応えを示す。

ズベレフは今回の決勝進出により、オープン化以降(1968年以降)でウィンブルドンの男子シングルス決勝に進出した3人目のドイツ人男子(ボリス・ベッカー、ミハエル・シュティッヒ)となった。また、初めてのグランドスラムタイトルを獲得した直後のメジャー大会で連続して決勝に進んだのは、オープン化以降ではアンディ・マレー(イギリス)、ダニール・メドベージェフ(ロシア)に次ぐ史上3人目の快挙となる。

現地7月12日(日)に行われる決勝では、第7シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同8位)を6-4, 6-4, 6-4のストレートで破って勝ち上がった、ディフェンディングチャンピオンで第1シードのヤニック・シナー(イタリア/同1位)と対戦する。

両者の過去の対戦成績はシナーの10勝4敗。さらに2024年8月のATPマスターズ1000シンシナティ以降はシナーが9連勝中とズベレフにとっては分が悪いデータが残る。

初のグラスコートでの対決へ向け、ズベレフは「芝のコートを愛していて、このサーフェスを快適に感じているだろうね。シナーは昨年ここで優勝している。彼を相手にするには、サーブとリターンの攻防パターンが極めて重要になるだろう」と警戒を強め、チームと共に決勝への対策を練る姿勢を示した。

もしズベレフが日曜日の決勝でシナーを破って優勝すれば、同一年での全仏・ウィンブルドンの連続制覇を達成することになり、ロッド・レーバー、ビヨン・ボルグ、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー、ノバク・ジョコビッチ、カルロス・アルカラスに続く、オープン化以降わずか7人目のエリートの仲間入りを果たす。

一方、敗れたものの大会を大いに盛り上げたフェリーは、賞金90万ポンド(約1億8000万円)を獲得し、月曜日発表の世界ランキングでは現在の114位から36位へと急浮上することが確定している。

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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma