close

2026.07.13

選手情報

小田凱人がウィンブルドン2連覇&3度目V! 宿敵圧倒で年間グランドスラムへ王手「やり残したことが一つある」

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

小田凱人がわずか68分でウィンブルドン連覇! 年間グランドスラムへ残すは全米のみ


現地7月12日、イギリス・ロンドンで開催されているテニスのグランドスラム「ウィンブルドン」の車いす男子シングルス決勝が行われ、第1シードの小田凱人(東海理化/世界ランク1位)が第2シードのアルフィー・ヒュウェット(イギリス/同2位)を6-1, 6-1で下し、2年連続3度目の優勝を果たすとともに、同一年でのグランドスラム全制覇となる「年間グランドスラム」の偉業へ王手をかけた。試合を振り返り、小田は「今日はうまくできた。コート上で何でもできる感覚があったし、アルフィーを追い込むことができた」と充実の表情をみせた。

【動画】小田凱人、ウィンブルドン連覇&グランドスラム通算10度目のタイトル獲得!決勝ハイライト

小田は17歳だった2023年に同大会を初制覇。2025年に続き、2026年大会で3度目の栄冠を手にし、男子シングルスでは最多優勝となった。また、今回の勝利でグランドスラムマッチ通算50勝目を達成。昨年の全仏オープンから続くグランドスラムシングルスでの連勝記録を「6」に伸ばし、グランドスラムのシングルス通算タイトル獲得数はこれで10度目となる。

前日のダブルス決勝では、ヒュウェットとゴードン・リード(イギリス)のペアに、小田とグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)のペアが敗れていた。30度目の直接対決のうち、26度目となった決勝の舞台。これまでグラスコートでは未だヒュウェットに負けなしの小田は、わずか68分で試合を締めくくり、前日のリベンジを果たす形となった。

試合後の記者会見に臨んだ小田は、自身のプレーについて「今日はかなり上手くいった。コート上で何でもできる気がしたし、前回よりもプレッシャーをかけようとしていたから、アルフィーをコートの奥に押し込むことができた」と振り返り、完璧な試合運びへの手応えを明かした。さらに、単に勝利することだけが目的ではなかったとし、「ただ勝つだけではなく、特別な試合にしたかった。自分のベストなテニスをすることがモチベーションだった。すべてを出し切ることに集中した」と、最高峰のプレーを追求したことが快勝につながったと説明している。

20歳の小田は、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブの厳格なウェア規則に合わせ、特注した白い車いすで1番コートをウイニングランした。この白い車いすについては、「みんな本当にかっこいい車いすを使っているし、ここでは全員が白いウェアを着るから、いつも白い車いすを試してみたいと思っていた」と茶目っ気たっぷりに語り、「来年に向けて新しいデザインを試すつもり。来年自分が何をするのか楽しみにしている」と、早くも次なる構想に胸を膨らませていた。

優勝の味について問われると、17歳で初優勝した当時を回想し、「当時はここがどれほど特別な場所なのか分かっていなかった。あれから3年が経ち、毎年ここに来るたびに誇りと喜びを持ってプレーしている。毎年ここに来るたびに車いすテニスは成長し、人々が車いすテニスを愛してくれている」と、大会の盛り上がりと自身の成長を実感している様子を見せた。

2025年の全米オープンを制したことで、すでに生涯グランドスラムとパラリンピック金メダルを同時に達成する生涯ゴールデンスラムを成し遂げている小田。2026年シーズンは全豪、全仏、そして今回のウィンブルドンを制したことで、残すは全米オープンのみとなり、同一年に4つのグランドスラムすべてを制する「年間グランドスラム」の偉業が見えてきた。

迫る全米オープンに向けて小田は「まだやり残したことが一つある。数か月後には全米オープンがある」とした上で、「全米オープンを終えた次の日には、来年こそ年間グランドスラムを、と思ってしまうかもしれない。以前、全豪で負けたことがあって、あの時に勝っていれば、キャリアグランドスラムと年間グランドスラムを同時に達成できていた」と過去を振り返った。

「一度チャンスを逃しているからこそ、今年はやり遂げたい。ハードコートには自信がある」と意欲を語る一方で、ライバルたちの存在にも触れ、「もちろんアルフィーやグスタボ、マーティン(デラプエンテ)たちが本気で仕留めにくるはず。だから自分も対策を練らないといけない」と気を引き締めた。最後は「新しいスタイルを計画して、それに挑んでいく」と締めくくり、9月に開幕する全米オープンへ視線を向けた。


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma