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2026.09.10

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ハチャノフが4年ぶりの4強「もう一歩先へ進む」 満身創痍のブロックスが途中棄権[全米オープン]

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ハチャノフ、相手の棄権による決着にも冷静な眼差し


「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)男子シングルス準々決勝が現地9月9日に行われ、カレン・ハチャノフ(世界ランク50位)は、第28シードのアレクサンダー・ブロックス(ベルギー/同34位)と対戦。6-2,7-5,3-2とリードした第3セット途中でブロックスが棄権したため、ハチャノフが2023年の全豪オープン以来、自身3度目となるグランドスラム4強入りを決めた。全米オープンで準決勝に進出するのは2022年以来2度目となる。

【動画】ハチャノフ、「全米オープン」で2022年以来の4強!準々決勝ハイライト

試合は、力強いフォアハンドで攻勢をかけたハチャノフが第1セットで2度のブレークを奪い、6-2で先取。第2セットも拮抗した展開のなかで第11ゲームを破り、7-5で連取した。

対する21歳のブロックスは、4回戦のフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)戦で痛めた右肋骨の怪我に加え、右足首の治療のためのメディカルタイムアウトを取得。さらに試合中には腰や背中を痛めるなど満身創痍の状態で、第3セット第5ゲームでブレークを許した直後に棄権を申し入れた。試合時間は1時間38分だった。

不完全燃焼な形での決着となったものの、ハチャノフは試合後の記者会見で「勝利をもう少し素直に喜ぶためには、やはり最後まで戦い抜いて終えたかったところはある」と本音を明かしつつも、「ただ、同時に自分自身も良いレベルのプレーができていたと思う。第2セットの終盤にかけて、彼がフィジカル面でますます苦しんでいることに気づいた。彼は本当に素晴らしいナイスガイで、とてもリスペクトしている。一日も早い回復を祈っているよ。彼もまた、今大会で素晴らしい努力を重ね、グランドスラム最高成績という見事な結果を残したのだから」と、フィジカル面で苦しんだ若手を思いやった。

今シーズンのハチャノフは、今大会前まで16勝18敗と苦戦を強いられ、世界ランキングも2017年5月以来となる50位以下まで下降。ウィンブルドン後のハードコートシーズンでは1勝も挙げられずにいた。しかし、11年連続の本戦出場となった今大会では復調の兆しを見せ、2回戦で第3シードのフィリックス・オジェ アリアシム(カナダ/同4位)を撃破すると、4回戦では地元アメリカの若手、第14シードのラーナー・ティエン(同15位)をフルセットの末に破ってベスト8入りを果たしていた。

グランドスラムでは過去2度の準決勝進出(2022年全米、2023年全豪)を果たしているものの、いまだ決勝の舞台には届いていないハチャノフ。自身初のグランドスラム決勝進出をかけ、準決勝では第1シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)とボティック・ファン・デ・ザンツフルプ(オランダ)の勝者と対戦する。

さらなる高みを見据え、「準決勝まで勝ち進めば、誰もがもう一歩先へ進むことを考えるものだ。サーシャ(アレクサンダー・ズベレフ)とボティック(・ファン・デ・ザンツフルプ)の試合をチェックして、どちらが勝っても最善を尽くせるよう準備したい」と意気込み、静かに闘志を燃やした。

一方、ベルギー人男子として史上初の全米オープン8強入りを果たし、1968年のオープン化以降では同国最年少でのグランドスラム8強という快挙を成し遂げたブロックス。満身創痍のなかでの棄権について「今日に関しては、ただ身体が悲鳴を上げてしまった。2日前からフィジカル的に非常に厳しい状態だった」と無念の表情を浮かべた。

試合中の心境については「正直なところ、試合中はあまりの出来事にクスッと笑ってしまうくらいだった。常に新しい痛みが襲ってくる状態だったからね」と明かし、過酷な状況を打開しようとした格闘の痕跡を語った。

また、対戦相手のハチャノフについて聞かれたブロックスは「実を言うと、自分の身体を痛みのないようにどう動かすかで頭がいっぱいで、彼のプレーに集中する余裕はなかった。もちろん彼は素晴らしいプレーをしていて、サーブも良く、ストロークも非常に堅実だった。彼は過小評価されがちだが、非常に優れた選手だと思う。多くの人が彼のクオリティーを十分に評価していないのではないか。彼は今大会の優勝候補の一人だ」と、30歳のベテランへ最大限の敬意を表した。


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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma