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2026.10.03

選手情報

2024年覇者フィスが世界8位ティアフォーを撃破し8強!試合をこなすほど上がるギア「ここからどんどん良くなる」[木下グループジャパンOP]

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トップ10入り直後の試練を克服したフィスがベスト8進出「波があるのも受け入れる」


「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス2回戦が10月2日に行われ、トップ10ながら予選から出場している2024年大会覇者のアルトゥール・フィス(フランス/世界ランク9位)が、第2シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ/同8位)を6-3, 7-5で下し、ベスト8進出を果たした。

【動画】会場が沸いた!トップ10同士が繰り広げた35本の超絶ラリー&マッチハイライト

2024年大会の王者であり、9月28日付の世界ランキングで自身初となるトップ10入りを記録したばかりのフィス。今大会は本戦シードの筆頭として大会を牽引する立場にあるはずだったが、その姿は本戦開幕前の「予選コート」にあった。

「今週の大会に出場するかチーム内で決めかねていた。体のケアを一番に考えなければいけないからね。ただ、いざ『出よう』と決めた時には締め切りを数時間過ぎていたんだ」

全米オープン終了後、疲労を考慮した調整の末に参戦を決断したものの、まさかのエントリー遅れ。トップ10プレーヤーとしては異例中の異例となる予選からの挑戦となったが、22歳の新鋭は「出たいなら予選から戦うしかない」と前向きにコートへ向かった。

しかし、一筋縄ではいかなかった。全米オープン以降、約1か月間にわたって実戦から離れていたフィスにとって、実戦の感覚を取り戻す作業は想像以上にタフなものとなった。予選初戦のマーティン・ダム(アメリカ)戦、続く予選決勝のカミール・マイクシャク(ポーランド)戦と、2試合連続でフルセットを戦う苦しい立ち上がりとなった。

「1か月ほど実戦から離れていたから、久しぶりの初戦というのはいつだってすごくタフ。自分に集中しつつも『時にはプレーの波が落ちることもある』と受け入れて自分に寛容になる必要がある」

焦らずに自身を受け入れ、一試合ごとに課題をクリアしていく。全米オープン1回戦敗退後は、リフレッシュの時間を取った後にコーチのゴラン・イバニセビッチ氏の故郷であるクロアチアのスプリトでハードな練習キャンプを行ったという。フィジカルを極限まで追い込んできた自負があったからこそ、試合数をこなすことでパフォーマンスが急上昇していく確信があった。

その言葉通り、この日のティアフォー戦では、予選時とは見違えるようなハイレベルなパフォーマンスを披露した。今年8月のATPマスターズ1000シンシナティ決勝の再戦となったトップ10同士の大一番。強烈なサーブと破壊力抜群のフォアハンドを軸に、ティアフォーの猛追を封じた。

「実を言えば、試合をこなせばこなすほど自分のプレーが良くなっていくのも、集中力を維持できるようになるのも分かっている。今日のプレーは予選の時よりも遥かに良かったし、ここからさらにどんどん良くなっていくはず」

怪我による8か月間の長期離脱を乗り越え、イバニセビッチ氏らを擁するチームとともにハードワークを重ねて掴み取ったトップ10の座。子供の頃からの夢を叶えた若き王者は、予選スタートというハプニングすらも試合勘を取り戻すための最高のステップへと変えてみせた。

「ここでプレーするのはいつも本当に大好き。雰囲気はいつだって最高だからね。でも、ビッグ・フォー(ティアフォーの愛称)は偉大なチャンピオンだし、ここ(日本)に何度も来ていて世界中にたくさんのファンがいる。それに、試合がどちらかに傾くと観客は逆の展開を望むものだから、余計に彼への応援が大きくなるものだ。だから、自分に対する大きな声援は期待していなかったけれど、雰囲気も含めて心から楽しめた。次のラウンドでは、観客が僕を応援してくれるといいな」

試合を重ねるごとに凄みを増す2024年覇者が、有明のコートで再び頂点を見据えている。準々決勝では第8シードのバレンティン・バシュロ(モナコ/同18位)と対戦する。


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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma