イタリア期待の19歳に
勝利したカラツェフアスラン・カラツェフ(ロシア/世界ランク29位)の勢いは、クレーコートになっても持続しそうな気配だ。
現地4月12日、ATPマスターズ1000「モンテカルロ大会」1回戦、カラツェフはワイルドカード(主催者推薦)で出場のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同84位)と対戦。雨の遅延もあったが、集中力を崩さず、強打で押しまくり、6-3、6-4で勝利した。【動画】カラツェフvs.ムゼッティ マッチハイライト第1セット第1ゲームで幸先よくブレークに成功したカラツェフだが、その後はクレーコートならではの長いゲームが続く展開に。第6ゲームでは、4度ブレークポイントを握られながら、16ポイントをかけてキープ。すると、第9ゲームでもブレークに成功して6-3でセットを先取する。このセット、リターンゲームでは40ポイント中20ポイントを奪取するなど、ムゼッティのサーブをうまく攻めることに成功している。続く第2セットは、息詰まるキープ合戦となったが、第10ゲームでブレークに成功し、6-4。ムゼッティをストレートで下した。「天候も含めて、クレーシーズンの初戦としては本当にタフだった。試合を始めた時は、すごく調子がよかったんだ。最初のブレーク後、コートもボールも重くなって厳しい戦いとなった。そのサーフェスに彼はフィットしていたね。ものすごく走って、どんなボールも返してきた」と試合後に、カラツェフは語っている。2回戦では第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/同5位)と初対戦する。カラツェフにとって今大会は、ATPワールドツアーで初のクレー大会。だがチャレンジャーツアーでは2勝、勝率59.3%もどのサーフェスよりも高い勝率を残している。さらに、トップ10に対して2勝2敗。アンドレイ・ルブレフ(ロシア/同8位)、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/同9位)に勝利しているだけに注目度は高まる。昨年まで下部ツアーを回っていたカラツェフだが、今シーズン、予選から出場した全豪オープンでいきなりベスト4に。その後、3月のATP500ドバイ大会でツアー初優勝を果たすなど、一躍ツアーの顔になりつつある状態だ。今考えてみると、ATPカップでダニール・メドベデフ(ロシア/同2位)が、“アスランは(ロシアチームの)ダブルスの秘密兵器だ”と紹介していたが、ダブルスどころか、シングルスでも秘密兵器となってきている。カラツェフと同じくハードヒッターであるチチパスとどんな試合を見せるだろうか?
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