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2022.01.20

選手情報

シュワルツマンが2回戦敗退。伏兵オコネルが大声援を受けて金星「味わったことのない最高の気分だ」[全豪オープン]

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「観客のエネルギーを利用しようとした」というオコネルがストレート勝利

1月20日、全豪オープン4日目、男子シングルス2回戦。第13シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/世界ランク13位)とワイルドカード(主催者推薦)で出場のクリストファー・オコネル(オーストラリア/同175位)が対戦。地元の熱い応援を受けたオコネルが7-6(6)、6-4、6-4で番狂わせを起こし、3回戦進出を決めた。

【動画】シュワルツマンvs.オコネル全豪2回戦ハイライト

シドニー出身、27歳のオコネルは、4度目の全豪オープン本戦。2018年には故障のため、プレーできず。半年間、ボート清掃の仕事をしていたという苦労人で、1回戦ではヒューゴ・ガストン(フランス/同67位)をセットカウント3-1で退けて2回戦にコマを進めている。

試合はオコネルのサービスゲームからスタート。シュワルツマンは第3ゲームで、ブレークチャンスを掴むが、ワイドサーブで外に追い出されてブレークならず。それでも第7ゲームで再びチャンスを迎えると、オコネルを左右に振り回してミスを引き出してブレークに成功。そのリードを保って、5-4でサービング・フォー・ザ・セットを迎える。

ところが3度のセットポイントでダブルフォールトなどミスが出てしまう。逆にオコネルにブレークポイントを握られると、またもダブルフォールトを犯してブレークバックされる。これで観客たちも大盛り上がり。ポイントを決めるごとにチャントでオコネルを応援していく。タイブレークは互いに4本ずつミニブレークを奪う展開に。そして7-6で迎えたシュワルツマンのサーブ、つないでチャンスを伺ったオコネルがきれいなフォアハンド・ダウン・ザ・ラインを決めて7-6(6)で第1セットを先取する。

これで勢いに乗ったオコネルは、第2セットでも、優位にラリーを展開して6-4でセットを連取する。そして第3セット、サーブが不安定なシュワルツマンは、第3ゲームで15-40とピンチに。1本は凌いだが、続くポイントでオコネルにフォアハンド・ダウン・ザ・ラインを決められてしまい、ブレークを許す。

追い込まれたシュワルツマンは、第8ゲームでブレークバックを果たして粘りを見せるが、直後の第9ゲームの1ポイント目でダブルフォールトを犯すと15-40とピンチに。ジャックナイフで押し込んでからのハーフボレーで1本凌いだシュワルツマンだったが、続くポイントでフォアハンドがネット。これで1ブレークアップしたオコネルが、続くゲームをキープして6-4。熱狂的な地元ファンの声援を後押しに、番狂わせを起こした。

試合後、「ポジティブな部分もない。僕にとっては難しい試合だった。彼(オコネル)は素晴らしい活躍をしたし、勝利に値するよ。でも、僕はあまりいい試合ができなかった」と言葉少なに試合を振り返ったシュワルツマン。1回戦のフィリップ・クライノビッチ(セルビア/同36位)戦では、セットカウント3-0で勝利したものの、第3セットに右太ももを痙攣するトラブルに見舞われるなど、コンディション的にも決していい状態ではなかったのかもしれない。

一方、キャリア最大の勝利をあげたオコネルは、記者会見で「全豪の2回戦で勝てたことは、信じられないような気持ち。テニスコートで味わったことのない最高の気分だ。4歳からテニスを始めて、このような瞬間を味わえるなんて。ちょっと陳腐な表現だけど、まさに夢が叶った気分だよ」と語ると、「第1セットを取ることが非常に重要だとわかっていた。僕はただタフに戦い、観客のエネルギーを利用しようとしたんだ。コートに出たときから全体を見てプレーした。第1セットを取るのに役立ったと思う」と声援が大きな力になったと観客に感謝した。

続く3回戦、オコネルは、マキシム・クレッシー(アメリカ/同70位)と対戦する。



■全豪オープン2022
日程/2022年1月17日(月)〜30日(日)
開催地/オーストラリア・メルボルン:メルボルンパーク
賞金総額/7,500万豪ドル(約62.7億円)
男女シングルス優勝賞金/440万豪ドル(約3.7億円)
サーフェス/ハード
試合球/「ダンロップオーストラリアンオープン」

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