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2022.03.17

選手情報

ヤジで涙した大坂に全仏OP主催者、選手の苦情は「最善の方法で解決できる専門家」で対応

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Photo by Getty Images

選手に厳しいとされる全仏OP

3月16日、全仏オープン(本戦:5月22日~6月5日/予選:5月16日~20日)の開催にあたり記者会見が行われ、トーナメント・ディレクターを務める元女子世界ランク1位のアメリ・モウレスモは、観客からヤジを受けて涙を流した大坂なおみ(フリー/世界ランク78位)など選手の苦情について、「問題があれば最善の方法で解決できる専門家に選手たちを誘導する」と語った。

【画像】全仏オープン開催にあたりトーナメント・ディレクターのアメリ・モウレスモが出席

現在開催中の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/WTA1000)シングルス2回戦のベロニカ・クデルメトワ(同24位)との試合中、大坂は観客から「なおみ、最低」とヤジを受けた。

動揺を隠しきれないまま、涙を流しながらプレーを続けたもののストレートで敗れ、試合後には異例のオンコート・インタビューを行い、その場でも頬を濡らした。

全仏オープンといえば、昨年大会の開幕前には、大坂がアスリートのメンタルヘルスについて問題提起し、記者会見を行わないことを発表した場だ。これに対し、大会側は大坂と対話しようとしたもののうまくいかず、結局大坂は2回戦を前に大会から棄権をした。

その後、4つのグランドスラムおよびWTA、ATPは、「選手のメンタルヘルスとウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念)を向上させていく」との声明を発表。

昨年12月に今大会のトーナメント・ディレクターに就任したアメリ・モウレスモも「私たちは危機管理委員会のような苦情を受ける人がいる。まず、私が不平不満を受け止め、問題があればそれに対して最善の方法で解決してくれる専門家に選手たちを誘導していくつもり」と大会全体で、選手が抱える問題に対応していくことを表明。

また、「なおみについては、代理人と話をしメッセージを交換して、今年のローランギャロスに向けていい状態にあると聞いている。インディアンウェルズでの出来事については彼女と話をしていないが、今後数週間のうちに良いニュースがあることを期待している」と大会出場を期待した。

だが、全仏オープンの観客は、選手に厳しいことで知られ、地元選手や好かれている選手の活躍を求めるばかり、気に入らない選手への風当たりが強いのは事実だ。大坂にとってもタフな場所になるかもしれない。

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