close

2022.04.20

選手情報

元世界13位ドルゴポロフ、ウィンブルドンのロシア排除案に「ロシア人が選んだ指導者の行動に対して責任がある」

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

ドルゴポロフ、ロシア人の出場禁止に「正しい判断」

4月20日、元男子世界13位でウクライナの予備役となっているアレクサンドル・ドルゴポロフが、母国で起きている惨状を伝え、ロシア選手のウィンブルドン出場禁止案について「正しい判断」だと、自身のSNSで綴った。

【画像】ウィンブルドンのロシア排除案に「正しい判断」と綴ったドルゴポロフのツイート

今年6月から7月にかけて行われるウィンブルドンのロシア人選手の出場について、これまでイギリスのスポーツ大臣を務めるナイジェル・ハドルストン氏が「ロシアの旗を掲げることを許可されるべきではない」と述べており、政府の間で協議されているとしてきた。

その中、米メディア『ニューヨークタイムズ』などによると、同大会の関係者が「今年の大会でロシア人を出場させないことが決まった」と述べていると報道。

これに、母国ウクライナを守るため、銃を手にした元世界13位のドルゴポロフが反応。自身のツイッターで『ニューヨークタイムズ』の記事を掲載し、「噂によると、ウィンブルドンはすでに多くのスポーツが行った正しいことをし、テニス界に正しい判断の例を示そうとしている。ロシア人は、国や軍隊、そして彼らが選んだ指導者の20年にわたる行動に対して責任がある」とコメント。ロシア選手のウィンブルドン出場禁止に賛成した。

さらに、戦争を間近で見てきた者として、「黙っていたり、戦争はダメだと言うだけでは十分じゃない。ロシア国民は、民間人の大量殺戮を非難しなければならないし、多くの指導者からすでにジェノサイドだと言われている。ここでは、あらゆる戦争のルールさえも破られているんだ。女性や子供をレイプし、子供を誘拐している」とウクライナの惨状を明らかに。

「占領された地域の人々は銃口を突き付けられ、ウクライナと戦うように仕向けられるなど、多くの戦争犯罪が行われている。そう、犯罪的な政府を止めるまで、ロシアは自由な世界からすべてのスポーツを含めて、可能な限り禁止されるべきなんだ」と、ロシアをスポーツ界から除外すべきだと非難した。

ドルゴポロフは、ロシアの侵攻が始まってから3月中旬にウクライナ軍入りしたことを明かすと、SNSで度々ウクライナの現状を綴っていた。その他にも、祖国から離れ、ツアーで戦う女子世界ランク52位のマルタ・コスチュクは、ITF(国際テニス連盟)などテニス主要団体がロシアとベラルーシ人選手を個人として出場させることを許可したことに対し、「甘すぎる」と批判している。

すでにサッカーやバレーボールなどの競技では「ロシア排除」がされており、ウィンブルドンが正式にロシア、ベラルーシ選手を出場禁止にすれば、テニスの大会としては最初となる可能性がある。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

写真=石塚康隆 Photos by Yasutaka Ishizuka