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2022.07.19

選手情報

完全復活を目指すティエム「目標はシーズン終了までに自分のベストのレベルを取り戻すこと」

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“勝つことが特別なことだと感じられるようになった”と語ったティエム

現地7月18日、ATPは完全復活を目指すドミニク・ティエム(オーストリア/世界ランク274位)のインタビューをオフィシャルサイトに掲載。その中で、ティエムは今シーズンの目標について「シーズン終了までに自分のベスト・レベルを取り戻すこと」と語っている。

【動画】ティエムが“自信につながった”と語る2試合のハイライトをチェック

2020年のUSオープンで初のグランドスラム制覇を成し遂げているティエムは、昨年6月に右手首を故障。今年3月に復帰を果たしたものの、7大会連続で初戦敗退と苦しい時間が続いた。そして前週、ATP250「ノルディア・オープン」(スウェーデン・バスタッド/クレー)で、エミル・ルースブオリ(フィンランド/同42位)を下し、約1年2ヵ月ぶりとなるツアーでの勝利を果たすと、2回戦でもロベルト・バウティスタ・アグ(スペイン/同19位)にも勝利して8強入り。「トップ50に2勝できたことも自信につながった。試合に勝って、勢いと自信を付けるのは、とても楽しいことだし、僕の前進につながるよ」と語っている。

復帰からなかなか勝てなかったことについて、「自分はあの選手たちと戦うレベルではないと感じていた。だから精神的にも大変だったよ。負けて5日間練習して、次の試合でまた負けるという連続は、とても辛かった」と振り返ったティエム。

そういった過程を経たことで、“勝つことが特別なことだと感じられるようになった”という。「キャリアの最初の頃は、勝つことが特別だったのに、それに慣れてしまっていた。でも、そんなことはなく、とても高いレベルで戦っていて、どの選手もとても良いプレーをするのだから、すべての勝利は特別なんだ。今はまたそう感じられている」と改めて1勝の喜びを味わえていると語っている。

また、「僕は長い休みのあとは、少し時間が必要なタイプなんだ。新シーズンを迎える際も、読みやフットワークを取り戻すために試合が必要なのに、1年近く休んでいたからね。負けが続いて週に1度しか試合ができないし、なかなか改善できなかった。悪い時期だったけど、そこから抜け出せたことに満足しているよ」と最悪の状況は抜け出せたというティエム。それでも、一気に完全復活とはいかないようだ。今季の目標については「シーズン終了までに自分のベストのレベルを取り戻すこと」と語っている。
「目標はコートに立った時に、以前のようなプレーをすること。どんな相手にも勝てると思うようになること。今すぐには無理だし、USオープンまでにそうなるのも無理だろう。なんとか、今年の終わりまでにはどうにかしたい。それが今の目標だ」とベストなテニスを取り戻すのはまだ先だと考えているという。

ATP250「ノルディア・オープン」では、彼ならではのスピンが利いた高い軌道のショットを放ち、攻撃的なプレーを見せていたティエム。それでも完全復活の姿を見られるのは、もう少し先となるようだ。

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写真=田沼武男