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2022.10.01

選手情報

〈フェデラーGS20勝プレイバック11〉迫りくるナダルを抑え、ボルグに並ぶウィンブルドン5連覇/2007年ウィンブルドン [リバイバル記事]

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フェデラーが獲得したグランドスラム20勝(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を一つずつプレイバック(写真は2007年ウィンブルドン)

2007年ウィンブルドン
2年連続となったナダルとの決勝を制し大会5連覇! 

9月23日、イギリス・ロンドンにて開催されたレーバーカップを最後に現役引退したロジャー・フェデラー(スイス)。フェデラーがこれまで達成したグランドスラム優勝20回(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を、当時の写真とともに振り返る。

※『テニスクラシック・ブレーク』2009年11月号別冊付録に掲載したものを再編集した記事になります

【動画】2007年ウィンブルドン決勝「フェデラー×ナダル」をチェック!

【当時の画像】2007年ウィンブルドン決勝のプレー写真や表彰の写真はこちら

このウィンブルドンが行われる2週前の全仏オープン決勝でラファエル・ナダル(スペイン)に敗れた後、「背中と太ももに違和感があった」ため芝の前哨戦に出場せず、ぶっつけ本番でウィンブルドンに臨んだフェデラー。それでも周囲の不安を吹き飛ばすかのように、2回戦ファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)、3回戦マラト・サフィン、4回戦トミー・ハース(ドイツ)、準々決勝ファン・カルロス・フェレーロ(スペイン)、準決勝リシャール・ガスケ(フランス)に勝利。芝の王者は、やはり強かった。

そして決勝の相手は、前年に引き続きナダル。フェデラーとしてはナダルに全仏オープンのタイトルを阻まれているだけに、逆にこのウィンブルドンのタイトルは意地でも渡したくないところだった。

試合は、フェデラーのセンターへのサービスエースで幕を開け、その後、第2ゲームでいきなりナダルのサービスゲームをブレークしたフェデラーが、続く第3ゲームもキープし3-0とリードする。しかし、この年、ウィンブルドンの近くに家を借り、そこから通うほどウィンブルドンにかける意気込みが高かったナダルが第5ゲームでブレークバックに成功すると、第1セットはそのままお互いキープが続きタイブレークに突入。このタイブレークはフェデラーが9-7で何とか取って第1セットを先取したものの、徐々に試合の流れはナダルのほうに傾き始めた雰囲気があることは否めず、第2セットは6-4でナダルが取った。

そして第3セット、試合の流れはどちらにも大きく傾くことはなく、細い平均台の上を歩くような微妙な均衡を保ったまま第1セットに続きタイブレークに突入。そしてこのタイブレークも第1セット同様フェデラーが取り、フェデラーがセットカウント2-1とリードする。だが、そうしたギリギリの勝負となったタイブレークを2度落としても諦めないのがナダル。第4セットではフェデラーのサービスゲームを2回破り、6-2でナダルが奪取。試合は最終セットへと進んでいく。

そのファイナルセット、先にチャンスをつかんだのはナダルだった。フェデラー・サーブの第5ゲームで15-40とブレークポイントを2回握ったのだが、ここ一番で集中力を上げたフェデラーのサーブをリターンできず、フェデラーが何とかキープする。

そうしたピンチの後には、チャンスが訪れるもの。続くナダル・サーブの第6ゲームでは逆にフェデラーが15-40とブレークポイントをつかむと、次のポイントを回り込みフォアでダウン・ザ・ラインに決め、ブレークに成功。こうして流れを引き寄せ4-2とリードしたフェデラーは、続く2ゲームを連取し優勝。最後のポイントが決まった途端コートに崩れ落ちたフェデラーの姿が、それまでの激戦の厳しさを表していた。

【2007年ウィンブルドン/フェデラーの試合結果】
決勝/対R.ナダル(スペイン) 7-6(7) 4-6 7-6(3) 2-6 6-2
準決勝/対R.ガスケ(フランス) 7-5 6-3 6-4
準々決勝/対J.C.フェレーロ(スペイン) 7-6(2) 3-6 6-1 6-3
4回戦/対T.ハース(ドイツ) 不戦勝
3回戦/対M.サフィン 6-1 6-4 7-6(4)
2回戦/対J.デルポトロ(アルゼンチン) 6-2 7-5 6-1
1回戦/対T.ガバシュビリ 6-3 6-2 6-4

【次の記事】〈フェデラーGS20勝プレイバック12〉前年に続き2年連続で、年間3つのグランドスラム・タイトルを獲得!/2007年USオープン [リバイバル記事]



〈フェデラーGS20勝プレイバック10〉圧倒的な強さ! 全試合ストレート勝ちで優勝/2007年全豪オープン [リバイバル記事]

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma