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2022.09.29

選手情報

〈フェデラーGS20勝プレイバック9〉ゴルフ界の英雄タイガー・ウッズが見守る中、アメリカの英雄ロディックを下し大会3連覇/2006年USオープン [リバイバル記事]

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フェデラーが獲得したグランドスラム20勝(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を一つずつプレイバック(写真は2006年USオープン)

2006年USオープン
フェデラーの関係者席でタイガー・ウッズが観戦

9月23日、イギリス・ロンドンにて開催されたレーバーカップを最後に現役引退したロジャー・フェデラー(スイス)。フェデラーがこれまで達成したグランドスラム優勝20回(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を、当時の写真とともに振り返る。

※『テニスクラシック・ブレーク』2009年11月号別冊付録に掲載したものを再編集した記事になります

【動画】2006年USオープン決勝「フェデラー×ロディック」の動画はこちらをチェック!

【当時の画像】フェデラーの関係者席で観戦していたタイガー・ウッズや優勝を決めた瞬間の写真はこちら

前哨戦のシンシナティ大会2回戦でアンディ・マレー(イギリス)に敗れていたため、このUSオープンに向けて多少不安のあったフェデラー。しかし、自身で「トップ選手はテクニック的にはそれほど大きな差はないので、ゲームの勝敗を左右するのはメンタル的な部分が大きい。僕はコート内ではできるだけリラックスするようにしている。いろいろなことに感情的になると1、2回戦を戦うだけで精神的にヘトヘトになり、決勝まで勝ち上がることができないからね」と言うとおり、大会へはリラックスして臨み、1〜4回戦まではすべてストレート勝ちを収めた。

準決勝では地元のジェームズ・ブレイク(アメリカ)に1セットを奪われたものの、そのブレイクが「フェデラーは、あまりにもたくさんのことを、すごく高いレベルでこなしてしまう。素晴らしいディフェンス力を持っているだけでなく、どの選手よりも攻撃性が高く、メンタルが強い」と感嘆するほどの見事なプレーで、フェデラーがセットカウント3-1で勝利。ブレイクが言うとおり、この試合は会場中がブレイクへの声援一色だったのだが、そんな状況でも淡々とポイントを重ねるフェデラーには不気味な強さがあった。

フェデラーはその後、準決勝でニコライ・ダビデンコをストレートで下し決勝進出。そして決勝で対戦したのが、アンディ・ロディック(アメリカ)だ。

ロディックは、ウィンブルドン後に世界ランキングトップ10から陥落していたが、このUSオープンの少し前からアメリカのかつてのヒーロー、ジミー・コナーズさんをコーチに迎え、その効果が出たのか、2003年に優勝して以来3年ぶりのUSオープン決勝進出。これまではあまり見せることのなかったスライス・アプローチからのネットプレーなど、攻撃の幅を広げたのが躍進を支えていた。

このフェデラーとロディックの決勝戦、何よりも驚かされたのは、フェデラーのファミリーボックスにタイガー・ウッズさんが現れたこと。アメリカのゴルフ界の英雄ウッズが、同じアメリカのロディックのほうではなくフェデラーの関係者席に現れたことに会場がどよめいたが、これはフェデラーとウッズが当時同じマネージメント会社IMGと契約し、お互いのマネージャーの仲がよかったことから実現したのだった。

試合は、「今はNo.1としてプレーすることに楽しみを感じているよ」と言うフェデラーが、ロディックに1セットを奪われながらも慌てることなく、セットカウント3-1で優勝。試合後、ピート・サンプラス(アメリカ)さんから「今の君は僕の全盛期より絶対に強い」と電話をもらうほどのクオリティーとメンタルの強さを示した試合内容だった。

【2006年USオープン/フェデラーの試合結果】
決勝/対A.ロディック(アメリカ) 6-2 4-6 7-5 6-1
準決勝/対N.ダビデンコ 6-1 7-5 6-4
準々決勝/対J.ブレイク(アメリカ) 7-6(7) 6-0 6(9)-7 6-4
4回戦/対M.ジケル(フランス) 6-3 7-6(2) 6-3
3回戦/対V.スペイディア(アメリカ) 6-3 6-3 6-0
2回戦/対T.ヘンマン(イギリス) 6-3 6-4 7-5
1回戦/対J.ワン(台湾) 6-4 6-1 6-0

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写真=テニスクラシック