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2023.07.05

大会情報

ナダル不在でアルカラスの愛称「カリート!」が会場に響き渡ったマドリード・オープンを紹介

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Photo by Getty Images

おしゃれで洗練された会場に、若き世界1位に熱狂するテニスファン


全仏オープンを前に白熱した戦いが繰り広げられた「ムチュア・マドリード・オープン」では、男子シングルスで優勝したスペインの若き世界No.1、カルロス・アルカラスの人気の高さを実感した大会となった。試合が行われた会場は非常に洗練され過ごしやすく、数多くのショップが並んだ。今回は、会場の位置や会場内のショップ、プレミアムシートを購入すると利用可能なラウンジなどを含めた「ムチュア・マドリード・オープン」の様子を紹介する。

【画像】「ムチュア・マドリード・オープン」の会場やラウンジの様子


■会場はマドリードの南にある「ラ・カハ・マヒカ」。周囲は警察の警備が行き届いていた

マドリード・オープンは「ラ・カハ・マヒカ(マジックボックスの意)」という会場で行われる。マドリードの中心より南に位置しており、他の町から電車で訪れる場合はチャマルティン駅よりもアトーチャ駅の方が近い。マドリードの空港からは車で20分ほどだ。

会場の入り口付近には警察が常駐しており、とても安全に感じられた。タクシーも会場の目の前で待機しているので捕まえやすい。ただマドリードではタクシーよりもUberの方が安い場合が多いため、普段Uberをあまり使わない場合もマドリードを訪れる際はアプリをインストールしておこう。

■オシャレで洗練された会場!ゲームコーナーや不動産屋まである

ツアー大会の中でもマドリード・オープンの会場は非常に洗練され、おしゃれな印象がある。残念ながら会場内でばったり選手に会うことはなかったが、外のコートでは多くの選手が練習を行っていた。また同じ時期にジュニアの大会も開催されていた。

会場内に設置されたゲームでハイスコアを出すと、大会のオリジナルグッズをもらうことができるため多くの人がチャレンジしていた。

会場内に設置されたゲームでハイスコアを出すと、大会のオリジナルグッズをもらえる

会場内には高級ブランドや不動産屋までが店舗を構えていたほか、アルカラスが拠点としているJCフェレーロやIMGなどのテニスアカデミーがオリジナルグッズの販売や、トレーニングを希望する選手へのオリエンテーションを実施。全仏オープンなどと同様にオリジナルグッズも豊富に用意されており、その場で身に着けて雰囲気を楽しむ人々を多く見かけた。

■食事はピザや寿司など豊富に用意されている

会場内へは食事だけでなく水も持ち込み不可のため、節約したい場合は会場の外で食事を済ませてくることをおすすめする。ピザや寿司、サンドイッチなど会場内にも用意されているが価格はやはり割高で、ピザとドリンクのセットが18ユーロ(約2800円)だった。

とはいえ、昼間はとても暑くなるため、ビール片手にテニス観戦を楽しむ観客が多数。夜になると少し酔っている観客もいたようだが、全体的なマナーは非常に良い印象だった。

■ラウンジは超混み!? 男子シングルスが行われている時間に行くとゆっくりできる

他の大会同様、マドリード・オープンにもプレミアムシートを購入した人のためにラウンジを用意。通常のエントランスから会場に入ったのちに手首に巻くリボンを受け取る必要があり、リボンはエントランス近くのデスクで受け取ることができる。

ラウンジの様子

ランチタイムは午後1時からとなっており、その時間のラウンジは大混雑。ラウンジに設置されたイスが足りず、立ったまま食べている人も数多くいた。ちなみに、ラウンジからも試合を観戦することができ、筆者が利用したラウンジは会場の最上階にあったので、座席とは違う視点から試合を楽しむことができた。

ラウンジを利用する際の注意点としては、メニューが昼も夜も同じ、かつ翌日も同じであった点だ。今回訪れたラウンジのほか、さらに高いクラスのラウンジも用意されているので、そちらはより良い居心地が期待できそうだ。

■やっぱりアルカラス人気がすごすぎた!すべての試合でハイクオリティなプレーを見せてくれるスーパースター

自国のプレーヤーがいつも最高レベルの試合を見せてくれるのならこれ以上テニスファン冥利に尽きることはない。“クレーキング”ラファエル・ナダルが欠場(大会後に来季限りで引退を表明)した中、これからのスペインテニスを担う存在でとなるアルカラスの試合では観客がその特権を存分に楽しんでおり、アルカラスのニックネームである「カリート!」という掛け声があちこちから聞こえ、会場に一体感を与えていた。

スペインのテニスファンは若き世界1位アルカラスに熱狂

すでに自身の人気と実力を十分に理解しているようすのアルカラスは、試合後のファンサービスも超一流。会場の作りにより前方の席に座っている人しか選手に近づけないのだが、コートサイドにいる観客に関しては、ほぼ全員の要望通りに写真やサインに応じていた。ファンの中にはアルカラスの肩に手を回すファンもおり、セキュリティが冷や冷やして見守っていた。

■会場が町から近く、大会だけでなく観光も楽しめる

マドリード中心地から少し南に下ったところに会場があるとはいえ、距離はそれほど遠くない。Uberやタクシーで10分も移動すればプラド美術館やピカソの「ゲルニカ」があるソフィア王妃芸術センターを訪れることができる。

すでに来年大会(2024年4月22日~5月5日)の一部チケットが販売。大きな街の中で行われる大会の観戦は、観光と併せてプランをすることでより一層楽しむことができるだろう。


文/山根ゆずか

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