川西飛生が「Yoshi’s CUP」連覇で活動支援金400万円を獲得
12月14日(土)〜15日(日)、モリパークテニスガーデン(東京都昭島市)において、現役プロテニスプレーヤーである西岡良仁(ミキハウス/世界ランク69位)が主催する男子ジュニア16歳以下の大会「Yoshi’s CUP 2024」が開催。15日はA、B各ブロック上位1名、下位2名ずつに分かれトーナメントが行われた。
【画像】「Yoshi's CUP 2024」フォトギャラリーAグループ1位の川西飛生(湘南工科大学付属高校)と、Bグループ2位の渡邊栞太(Tension)との対戦は、緊張感漂う中でスタートする。お互いブレークが続く中、3-3 のお互い譲らない長いゲームを川西が制すと、試合の流れを掌握。足首の痛みにより、5-4でメディカル・タイムアウトを取りつつも、6-4で決勝へ進出した。
Bグループ1位の奈良恒輝(グリーンテニスクラブ)と繰り上がり出場の岡部世南(ロランインドアテニスステージ)は、ノンプレッシャーの岡部が伸び伸びとしたプレーで奈良を追い込む。緊迫した場面でも「打たなきゃ負ける」という岡部の思いが、相手にプレッシャーを与え、タイブレークを制して決勝進出を決めた。
2年連続決勝進出の川西、そして初出場初決勝となる岡部との対戦は、川西が岡部のサービスをブレークするところから始まった。「足首の捻挫もあったので、長引かせたくはなかった」と、集中力を高めて臨んだ川西は、相手よりも先に仕掛け、6-0で第1セットを奪う。
なんとか反撃を試みようとする岡部だが、「決勝ということで緊張した」と言うように、1ゲームで3本のダブルフォールトなど、それまでの勢いに曇りが見え、苦しい展開が続いてしまう。「第1セットを取ったことで、(活動支援金の)400万円がちょっとチラついた」という川西が、相手に1ゲームのキープを許したのみで、6-0、6-1と圧巻の2連覇を飾った。
「昨年優勝したのにあまり海外へ行けなかったので、今回はたくさん行きたい」と喜びつつ、「これまで海外のジュニア大会で勝っていたのはアジアの大会でした。今年オランダへ行ったのですが、同じJ 60でもアジアよりみんな強く、そういうところで戦うのが重要なんだと思いました。ITFのワイルドカードも今年はボコボコにされたので、ジュニアではなくプロの世界で通用するものを考えて、磨いていきたいです」と語った。
敗退した岡部は、「経験が浅いまま出た大会で、勢いだけじゃダメだなと感じました。決勝では自分のサービスが良くなったときと川西くんにミスが出た時が重なって、たまたまゲームが取れましたが、この『たまたま』を当たり前にしていかないといけないと思います。今回は経験にも刺激にもなりましたが、何より楽しいが一番大きいです」と充実した表情を見せる。しっかりと残した爪痕は、『西岡賞』というギフトとして返ってきた。
主催者である西岡良仁は、「例年以上に身体が大きい選手が増えたというところは、世界基準に近づいてきていると感じます。僕みたいな身長の選手も、もちろん活躍して欲しいですが、生き残れるのは簡単ではないので、良いことだと思っています。また、ボールを打つのがうまい選手、色々考えている選手、ネットに出る選手、なんとかしてポイントをもぎ取ろうとする選手と、いろんな個性を持つ選手が見られて、本当に楽しかったです」と、選手について語る。
そして、「14歳とか15歳の年代でどれだけ強くなれるのか、ということは確定できるものではなく、周りがなんと言おうが、負けも含め色々な経験をすることが大事です。そして、ここから這い上がってやるぞというメンタリティで活動していけば、絶対的にチャンスが巡ってくるはずです。そういうきっかけとなる大会の一つとなれば…」と改めて今大会の開催について振り返った。
テニス界で浸透しつつある今大会も来年で5年目を迎える。さらにスケールアップした形で、戻ってくることだろう。
【報奨支援について】優勝:海外遠征費・キャンプ費などを補助(上限400万円)
西岡賞:海外遠征費・キャンプ費などを補助(上限50万円)
副賞:IMGアカデミー短期留学
*西岡プロが独自の目線で選定
国際大会「UCHIYAMA CUP」の本戦出場権・「SBC Dream Tennis Tour 国際大会」への本戦出場権
【大会協賛】公益財団法人国際スポーツ文化財団
NOK株式会社
株式会社フルキャストホールディングス
株式会社ミラタップ
SBCメディカルグループ
株式会社スマートドライブ
エイベックス・エンタテインメント株式会社
株式会社ニューラルポート
学校法人山口松陰学園
ヨネックス株式会社
株式会社TENTIAL
【大会協力】
UCHIYAMA CUP
株式会社 BBV Tokyo