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2025.09.30

選手情報

アルカラス 世界12位ルードに逆転勝ち「自分自身にポジティブな言葉をかけ始めた」 今季10度目の決勝は世界5位フリッツと[木下グループジャパンオープン]

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アルカラス 初来日のジャパンオープン制覇なるか


男子ツアー「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス準決勝が9月29日に行われ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク1位)と第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同12位)を3-6,6-3,6-4の逆転で下して、4月から9大会連続で決勝に進出。初出場での優勝に王手をかけた。

【動画】アルカラス ルードの絶妙なパッシングショットに飛びついてポイントに&マッチハイライト

全仏オープンや全米オープンなど今季7つのタイトルを獲得している22歳のアルカラスは、今大会に初出場。1回戦のセバスチャン・バエズ(アルゼンチン/同41位)戦で左足首を負傷したものの勝利すると、2回戦でジズー・ベルグス(ベルギー/同45位)、準々決勝でブランドン・ナカシマ(アメリカ/同33位)を破って準決勝に進んだ。

この日は、直接対決で4勝1敗としているルードと対戦。試合序盤、アルカラスはストローク戦でルードを押し込んだものの、チャンスをものにできないまま試合が進む。

対するルードは、気温28度で湿度も高く、汗でグリップが滑ることもあり、毎ポイントのようにタオルで拭った。しかし、計4度のブレークポイントをしのぐと、カウンターショットや鮮やかなロブ、高い打点で捉えたバックハンドのリターンでチャンスを作ると、アルカラスのミスを誘ってブレークに成功。ワンチャンスを活かして、6-4でセットを奪った。

今大会初めてセットを失ったアルカラスは、流れも悪く苦しい展開。だが、「(第1セットは)良いプレーだった」と手応えはある。あとは、第1セット終盤で表に出したフラストレーション、感情の問題をどう解決するかだった。

「またチャンスは来るだろうと思っていた。だから、とにかく強い気持ちでいようとしたんだ。自分自身にポジティブな言葉をかけ始めたことが鍵だった」

そこからの切り替えは早かった。自身の得意な速いテンポのラリーに持ち込むと、ルードのミスが続く。第2セット最初のリターンゲームでブレークすると、余裕が出てきて自身のサービスゲームの流れも良くなる。ピンチを迎えることなく第2セットを奪い返すと、最終セットもお互いがスーパーショットを放つ中で1ブレーク差を守り切って、4月のATPマスターズ1000モンテカルロから9大会連続で決勝進出を決めた。

この日の勝利で今季マッチ66勝目と、2023年シーズンに記録した65勝を早くも超え、ツアー決勝も10度目となった。

決勝の相手は、先週アメリカ・サンフランシスコで開催された「レーバーカップ」で3-6,2-6と敗れている第2シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同5位)。

「戦うのが難しい選手だ。彼は成長していて、サンフランシスコでは負けてきたばかり。(今大会)初日に一緒に練習できたのは良いフィードバックになった。その練習からこの試合にどう臨めばいいか、どうアプローチすべきか感じ取れた」

「ベストのテニスをしなければならない。今、彼のレベルは高く、すごくソリッドで攻撃的。自信を持っている。挑戦が楽しみだ」

第1シードと第2シードの上位シード対決となった決勝。アルカラスは8つ目のタイトル獲得となるだろうか。

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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma