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2026.06.03

選手情報

コスチュクがスビトリーナとの同胞決戦を制し初の全仏4強!母国への想いを胸に怒涛の17連勝「この試合をウクライナの人々に捧げたい」[全仏オープン]

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コスチュク 歴史的なウクライナ対決を制し、クレー17連勝で初のグランドスラム準決勝へ


6月2日、「全仏オープン」(フランス・パリ)女子シングルス準々決勝が行われ、第15シードのマルタ・コスチュク(ウクライナ/世界ランク15位)が、第7シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同7位)を6-3, 2-6, 6-2で破り、クレーコート・シーズンで無傷の17連勝。グランドスラムで初めての準決勝に進んだ。

【動画】コスチュクがウクライナ対決を制してグランドスラム初の4強!クレーで破竹の17連勝 準々決勝ハイライト

23歳のコスチュクは、クレーコート・シーズンでWTA250ルーアン、WTA1000マドリードの2大会連続優勝を果たし、好調を維持しながら7年連続7度目の全仏オープンを迎えた。

1回戦でオクサナ・セレフメテワ(スペイン/同88位)、2回戦でケイティ・ボリネッツ(アメリカ/同108位)、3回戦でビクトリヤ・ゴルビッチ(スイス/同82位)、そして4回戦では全仏オープンで4度の優勝を誇る元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/同3位)を7-5, 6-1で撃破。4月のビリー・ジーン・キングカップから続くクレーコート16連勝とし、全仏オープンで初めて準々決勝に進んだ。

この日は、同胞の先輩で「ウクライナの選手のために道を切り拓いてきた存在」としてレジェンドと称えるスビトリーナとの大一番。

オープン化以降、グランドスラムの準々決勝では初となるウクライナ勢対決。試合は立ち上がりから動いた。コスチュクが3-0とリードを奪うが、WTA1000ローマを制しているスビトリーナも戦術的なアプローチで反撃。フォアハンドのストレートや巧みなドロップボレーを織り交ぜてコスチュクを前線に誘い出すなど、揺さぶりをかける。

第1セットはコスチュクが6-3で先取したものの、第2セットはスビトリーナの老獪なゲームメイクに苦しみ、2-6で落としてセットカウント1-1に並ばれた。

運命の最終セットは、互いにブレークを奪い合う混沌とした展開で始まる。転機が訪れたのは第5ゲーム。コスチュクはコート全域を使ったラリーの末、ネットインで軌道が変わったパッシングショットに素早く反応し、鮮やかなフォアハンドボレーを決めてブレーク。3-2と抜け出した。

このプレーを境にコスチュクが完全に主導権を握る。ここから一気にギアを上げ、わずか9分間で残りの3ゲームを連取。試合のラスト14ポイントのうち13ポイントを奪う猛攻を見せ、エースやバックハンドのウィナー、スマッシュを量産して勝負を決めた。

準決勝では第8シードのミラ・アンドレーワ(同8位)と対戦する。両者は、今季2度の対戦があり、いずれもコスチュクがストレートで勝利を飾っている。

激闘を制したコスチュクは、オンコートインタビューの冒頭で、前夜に母国ウクライナが受けた大規模な爆撃に触れ、勝利を捧げた。

「ウクライナ、特にキーウではまた非常に厳しい夜を過ごし、多くの犠牲者が出た。この試合をウクライナの人々と彼らの強靭さに捧げたい」

最終セットで戦術の修正を迫られた局面については、コーチであるサンドラ・ザニエフスカ氏の厳しい表情が呼び水になったと明かした。

「最終セット序盤にミスをした時、サンドラが非常に強い表情を見せた。彼女がそういう表情をするのは珍しい。自分がアグレッシブさを欠いていることに気づき、リズムを取り戻した。もしこの大会で優勝したいならどうプレーすべきか、と考えた結果がこの攻める姿勢であり、それが機能した」

敗れたスビトリーナも、17連勝と波に乗る後輩のパフォーマンスを称賛している。

「マドリードでの優勝も含め、彼女は素晴らしい連勝街道を突き進んでおり、本当に高いレベルでプレーしている。最終セットに向けて彼女の方がより攻撃的になり、3-2の場面でより良いサーブを打ってきた。その差だと思う」

初の4強入りを果たしたコスチュクだが、準決勝の相手であるロシア出身のアンドレーワとの対戦についても冷静な姿勢を崩さない。

「(コート上で政治的な背景を)切り離せていなければ、今年すでにミラに2勝することはできなかった。ネットの向こうに誰がいるかは気にしない。私はテニスをし、自分の仕事をするためにそこにいる」

激しい戦いが続くなかでも、コスチュクは2023年7月からタッグを組むザニエフスカ氏への全幅の信頼を口にした。

「彼女は人間として私を大きく変えてくれた。一緒に成長してきた関係。彼女なしでは絶対にここにいられなかった。かつて練習中に毎日泣いていた私を、彼女はただ静かに、ありのままの私でいさせてくれた。初めて心から居心地が良いと思えたコーチ」

歴史的な一戦を終えたコスチュクは、母国のファンに向けて「電気が使えない時でも、人々は夜の間に携帯やパソコンを充電して準備している。どんな状況でも観戦してくれている熱心なファンと、この瞬間を共有できて嬉しい」と感謝を語り、さらなる高みを見据えた。

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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma