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2026.10.07

選手情報

恩師マイケル・チャン氏が明かした錦織圭の非凡さと、誇り高き努力の記憶「並外れた才能」「最終セットで最も手強い競技者」

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マイケル・チャン氏、愚痴ひとつ言わず耐え抜いた錦織圭のハードワークに賛辞


日本男子テニス界の至宝・錦織圭(ユニクロ)の引退セレモニーが10月6日、「木下グループジャパンオープン」の大会最終日を迎えた東京・有明コロシアムで執り行われた。会場には両親や家族をはじめとする多くの関係者が集結。2013年末からコーチを務めたマイケル・チャン氏やダンテ・ボッティーニ氏らも駆けつけ、偉大なキャリアをたたえた。

【動画】しのぎを削ったナダル、ジョコビッチ、マレーから錦織圭へのメッセージ

セレモニーで錦織はテニス人生について「怪我が多いテニス人生でしたけど、でも頭に残ってるのは、やっぱり楽しい、最高だったシーンだったり、大会で優勝したり、特にここジャパンオープンで優勝した時の記憶は、すごく鮮明に残ってます」と晴れやかな表情で語った。

13歳で盛田正明テニスファンドの支援を受け、単身渡米してから始まった錦織の挑戦。ビッグ4(ロジャー・フェデラー、ノバク・ジョコビッチ、ラファエル・ナダル、アンディ・マレー)が君臨する男子テニス史上最も過酷な時代において、グランドスラム準優勝や世界ランキング最高4位到達など、日本テニス界の歴史を塗り替える偉業を成し遂げてきた。

セレモニーのスピーチで、指導者として長年伴走したマイケル・チャン氏は「圭には並の選手にはない資質が備わっている。彼は並外れた才能に恵まれたアスリートであり、コンセプトや教えを彼ほど素早く吸収する人を私は見たことがない」と最大級の賛辞を贈った。過酷なツアー生活の中でも一度も愚痴を言わず、ハードワークから逃げなかった姿を振り返り「その忍耐力とたくましさこそが、圭を最終セットで最も手強い競技者の一人に仕立て上げた」と証言した。

また、チャン氏とボッティーニ氏は、指導者としての視点から錦織の非凡さを改めて明かした。

チャン氏は錦織の才能について、「コーチにできることには限界がある。結局のところ、血の滲むような努力をするのは選手自身だ」と前置きした上で、多くの世界トップ選手を破ってきたメンタルと才能を評価。ボッティーニ氏もまた、錦織の代名詞でもあるバックハンドのクオリティについて「世界トップ3には入る。打点がとてつもなく、ボールを非常に早く捉え、常に極めてクリーンだ」と絶賛し、劇的な進化を支えた吸収力の高さを「指導するのが非常に簡単だった。他の選手なら何度言っても理解できないようなことでも、彼に言うとすぐに伝わった」と明かした。

第二の人生について、恩師たちは温かい眼差しを向ける。ボッティーニ氏は「彼はテニスを愛しているし、人に教えたり手助けしたりするのを楽しんでいる。これからもテニスに関わり続けるだろう」と見通しを口にした。一方でチャン氏は、一人の父親としての側面に光を当て「私には自分の子供たちと接する圭の姿が見えていた。彼はきっと素晴らしい父親になるはずだ。人生の第2章において、さらに大きな充実感と意味を見出すことになると信じている」とエールを送った。

セレモニーの最後、錦織は長年支えてくれたファンや関係者へ感謝を伝えた。ジュニア時代からの夢に向かって走り続けた日々を振り返りながら「悔いもたくさん残ってます。結果ももうちょっと出したかったなっていう思いもあった。でも、すごく楽しいこのテニス人生を送れました。まずはちょっと休ませてください(笑)」と素直な心情を明かした。それでも、「必ず戻ってきて、何かはします。これから日本テニス、アジアのテニスがもっと強くなるように、自分もヘルプはしたい」と前を向き、万感の思いが詰まった舞台をあとにした。



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写真=田沼武男 Photo by Takeo Tanuma

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