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2020.09.18

大会情報

女子国別対抗戦「フェドカップ」が名称変更 「ビリー・ジーン・キング・カップ」に

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名が冠されるビリー・ジーン・キング氏

9月17日、ITF(国際テニス連盟)は女子テニスの国別対抗戦フェドカップを2021年4月から「ビリー・ジーン・キング・カップ」に改称することを発表した。

ビリー・ジーン・キング氏は、男女平等を訴えてきたテニス界の先駆者で、現在のWTA(女子テニス協会)を創設した“オリジナル9”のメンバーの一人。これまでフェドカップには、第一回大会から出場し、選手として7度、キャプテンとして4度優勝し、史上最多となる10度のトロフィーを掲げている(1度は選手兼キャプテン)。

同氏は、「国を代表しチームでプレーすることは私にとって最も充実したものだった。この大会は平等、多様性、自由という原則の上に成り立っている」とコメント。「私の名前を冠してもらうのは名誉なことで、責任もある。我々の仕事は、このビジョンを将来の若い女性たちと共有すること」とした。

ITF会長のデビッド・ハガティ氏は「差別と闘うことに人生を捧げ、平等のための世界的な運動家として、ビリー・ジーン・キングはこの大会の価値観を体現している」と敬意を表し、ITFが戦略の柱に掲げている男女平等を実現するための重要なプラットフォームになるとした。

テニス界の偉人の名が冠されることに、世界ランキング2位のシモーナ・ハレプ(ルーマニア)は「特別なイベントだし、明るい未来が待っていると聞いてうれしい」とコメント。同11位のペトラ・クビトワ(チェコ)も「母国のためにプレーすることほど素晴らしいことはない。女子テニスをこれからも応援してくれるビリー・ジーン・キングに感謝している」と、フェドカップの地位が上がるのではないかと期待した。

世界の主な団体競技で女性の名を冠した大会が行われることは初めてのことだというハガティ氏。賞金も総額1200万ポンド(約16億円)に増額される。
歴史的な大会が、名前を変え、新たな時代の幕開けとなったに違いない。

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写真=石塚康隆 Photos by Yasutaka Ishizuka