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2020.11.03

選手情報

実は全仏でケガをしていた伊藤竜馬。来季は全豪前からスタートの予定

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フレンチオープン予選で
思わぬトラブルに遭っていた

自身ではSNS等でほとんど発信しないため、最新の情報が未知だった伊藤竜馬(北日本物産)。かつてテニスクラシック誌面で『竜馬が飛ぶ』という連載をしていた縁もあり、現在どんな状況なのかを直接会ってインタビューを行った。

まず気になっていたのは、フレンチオープン。予選1回戦で、その後、本戦2回戦まで勝ち上がるニコラ・ミロジェビッチ(セルビア)相手に第1セットを6‐4で先取しながら、第2セットを0‐6、第3セットを1‐6で落とし敗退。失速したスコアを見ると試合途中で何かあったのかと想像できるが、果たして本人に確認すると「セカンドセットの第2ゲーム、自分のサーブの時に逆を突かれて滑って転んでしまいました。その際、左手をひねったのと腰を打ってしまい、そこから流れが変わりました」とのこと。「久しぶりの試合でしたが、準備していたことが発揮できて思った以上に良かったので、転んで負傷したのが残念です」というのは本音だろう。

その転倒の際のダメージは大きく、一度は『このまま帰国しよう』と考えたとのことだが、帰国すると2週間の隔離が待っている。そこで「せっかくヨーロッパに来たのだから」と、予定していたクロアチア・スピリットのチャレンジャーに出ることに。
試合は1回戦で元世界ランキング12位のビクトル・トロイツキ(セルビア)に2‐6、4‐6でストレート負けとなったが、これはまだケガを抱えていた中で仕方ない結果だろう。

ちなみに伊藤は、このフレンチとスピリットに上杉海斗(江崎グリコ)をサポート役として同行させている。上杉は昨年1年間ケガでほとんど試合に出ることができず、復帰を果たした今年は新型コロナウイルスの影響で満足に試合に出られていなかった。そんな中、伊藤のヨーロッパ遠征に帯同したことはいい刺激になったようで、先週行われた全日本選手権はベスト8をマーク。まだまだ本調子とはいかないようだが、本人も「復帰戦にしては良かったんじゃないかと思います」とツイートしている。上杉も伊藤同様、攻撃的なフォアを軸とした展開が持ち味なだけに、これからのさらなる活躍を期待したい。

さて、「転倒時のケガからはほぼ回復しました」と言う伊藤は、現在、国内でトレーニングを積んでいるところだが、今季はこのまま試合に出ることなく終了させ、「来季は全豪前からのスタートになります」とのこと。オーストラリアに入るのは12月中旬ごろの予定で、それまで時間もあるので「一般の方やジュニアを対象にしたクリニックをやってみたいと思っています」と伊藤。時々、練習でも使用している桜田倶楽部(東京・調布市)が会場になる可能性が高く、詳細が決まったらテニスクラシックでも発信していくのでチェックを!

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