第5セット、先にブレークした
チチパスが初のGS決勝進出を決める6月11日、全仏オープン13日目、男子シングルス準決勝、第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランク5位)と第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同6位)が対戦。互いに見せ場を作った試合は、チチパスが6-3、6-3、4-6、4-6、6-3で勝利し、キャリア初のグランドスラム決勝進出を果たした。【動画】チチパスvs.ズベレフ準決勝ハイライトをチェックチチパスは今大会、1回戦でジェレミー・シャルディ(フランス/同60位)、2回戦でペドロ・マルチネス(フランス/同103位)、3回戦で第31シードのジョン・イズナー(アメリカ/同34位)、4回戦で第12シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ(スペイン/同12位)、準々決勝で第2シードのダニール・メドベデフ(ロシア/同2位)に勝利。全仏では2度目、グランドスラムでは4度目となるベスト4入りを果たしている。失セットはイズナー戦で1のみと、好調そのものだ。対するズベレフは、1回戦でオスカー・オッテ(ドイツ/同152位)、2回戦でロマン・サフィウリン(ロシア/同182位)、3回戦でラスロ・ジェレ(セルビア/同55位)、4回戦で錦織圭(日清食品/同49位)、準々決勝でアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ(スペイン/同46位)に勝利。全仏では初、グランドスラムとしては3度目のベスト4に。セットを落としたのは、1回戦のフルセットのみとこちらも好調そのもの。対戦成績はチチパスの5勝2敗(クレーコートでは同1勝0敗)。グランドスラムで初めて相まみえた若手ライバル同士の対決は、正に激闘という試合になった。
試合はチチパスのサーブからスタート。ワイドサーブを入れて、3球目をダウン・ザ・ラインに入れてチチパスがまずファーストポイントを取る。デュースを迎えるが、ズベレフからミスを引き出して、まずはチチパスがキープに成功。続くズベレフのサービスゲーム、ダブルフォールトが2本出てポイントをリードされると15-40とブレークポイントを握られる。1本は凌いだが、チチパスに動かされるとクロスに打ったボールがアウトに。いきなりブレークを許してしまう。第4ゲームでズベレフは初キープに成功。これでプレーが落ち着くと、第6ゲームはラブゲームでキープする。しかしブレークバックはできず。チチパスが6-3で第1セットを先取する。それでもセット終盤のズベレフのプレーは、第2セット以降のより激しい攻防を予感させるものだった。
第1セット、両者のアンフォーストエラーは同じ11。ウィナーはチチパスが1本でズベレフが4本。4本以下のラリーは、20-13とチチパスがリードする結果となっている。
第2セット第1ゲーム、ズベレフはラブゲームでキープに成功。続く第2ゲーム、ズベレフは30-40と、この試合初めてブレークのチャンスを迎えた。すると、チチパスのショットがロングに。今度はズベレフが先にブレークに成功する。
第4ゲームでチチパスはこのセット初キープに成功して1-3。すると続く第5ゲームで、チチパスがブレークポイントを迎える。1本目は凌がれたが、2本目、ズベレフのバックハンドがサイドアウトとなり、ブレークバックに成功する。
徐々にアンフォーストエラーが増えていくズベレフ。すると、第7ゲームでもブレークを許す。続くゲームをキープして、チチパスは0-3から5ゲーム連取。続く第9ゲーム。ズベレフは集中力を欠いているようなプレーが続き、チチパスが3ブレーク目。なんと6ゲーム連取の6-3でセットを連取した。このセット、ズベレフはセカンドサーブで18%しかポイントが奪えなかった。
第3セット、第3ゲームでチチパスにミスが生まれて30-40とズベレフにブレークチャンスが到来する。すると続くポイントでチチパスが放ったフォアハンドのダウン・ザ・ラインがサイドアウト。ブレークに成功してズベレフは2-1とする。
ズベレフのプレーが良くなっている中、チチパスは第5ゲームを着実にキープ。すると続くゲームで30-40とブレークバックのチャンスを迎える。しかし、ズベレフはここで今大会自身最速となる221km/hのサーブでポイント、さらにバックハンドのダウン・ザ・ライン・ウィナーを決めるなどでキープに成功して4-2とする。
その後はキープが続き、サービング・フォー・ザ・セットを迎えた第10ゲームを、ズベレフがラブゲームでキープ。6-4でセットを取り返した。
これでズベレフが勢いづく。第4セット第1ゲーム、ズベレフはチチパスのサービスをいきなりブレーク。その後は、キープが続く展開に。5-4で迎えたサーブをきっちりキープして6-4。ズベレフは2セットダウンから2セットを取り返した。
そして勝負の第5セット第1ゲーム、チチパスは0-40といきなりブレークのピンチを迎えるが、なんとかキープに成功する。その後、キープが続くとズベレフサーブの第5ゲームで今度はチチパスにチャンスが。30-40とブレークチャンスを迎えたポイントでラリーを続けていくと、ズベレフのストロークがネット。ブレークに成功して3-1とする。
なんとかブレークバックしたいズベレフは、リターンゲームで果敢に攻めていくが、ミスも出てしまう。その後は、キープが続いて6-3。チチパスがズベレフを下して、キャリア初となるグランドスラム決勝にコマを進めた。
決勝ではこのあと行われる第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)対第3シードのラファエル・ナダル(スペイン/同3位)の勝者と対戦する。
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