close

2021.06.13

選手情報

クレチコワ、パブリチェンコワをフルセットで下しグランドスラム初優勝! 前哨戦から12連勝[全仏オープン]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

クレチコワが接戦制し、グランドスラム初優勝

全仏オープン14日目、女子シングルス決勝が行われ、ノーシードのバルボラ・クレチコワ(チェコ/世界ランク33位)が、第31シードのアナスタシア・パブリチェンコワ(ロシア/同32位)を6-1、2-6、6-4のフルセットで下し、グランドスラム初優勝を果たした。

【動画】クレチコワの強烈なパッシングショット&絶妙タッチのドロップショット

前哨戦のWTA250ストラスブール大会を優勝し今大会を迎えたクレチコワは、3回戦で第5シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同6位)や準々決勝で第24シードのコリ・ガウフ(アメリカ/同25位)らを破って、ベスト4に進出。第17シードのマリア・サッカリー(ギリシャ/同18位)との準決勝では、マッチポイントを跳ね返して、決勝にコマを進めた。また、これまでダブルスでグランドスラム3勝(うちミックスダブルス1勝)を挙げており、今大会もダブルスとミックスダブルスに出場。女子ダブルスでも決勝に勝ち上がっており、今大会だけで13試合を戦い抜いている。

対するパブリチェンコワは、今大会3回戦で第3シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同4位)をフルセットの末に破ると、パワフルなストロークを武器に4回戦で第15シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ/同16位)、準々決勝で第21シードのエレナ・リバキナ(カザフスタン/同22位)らシード勢に勝利。準決勝では、ノーシードのタマラ・ジダンセク(スロベニア/同85位)を下し、2007年のグランドスラム初出場から52大会目にして初の決勝進出を果たしている。

第1セット第1ゲームで2本のダブルフォールトを犯したクレチコワが、先にブレークを許したものの、直後のゲームではボールをクリーンに捕らえ、相手の逆を突くショットですぐさまブレークバック。これで落ち着きを取り戻したか、コート深くにボールを放ち、パブリチェンコワのミスを引き出す。第4、第6ゲームでもブレークに成功したクレチコワが、一気に6ゲームを連取し、30分で第1セットを奪った。

第2セット、このままクレチコワが勝利を決めるかと思われたが、パブリチェンコワもクレチコワの左右に振ったショットに食らいつく。第2ゲームでブレークに成功すると、第6ゲームでもリターンから積極的に攻めて、サービスゲームを破った。しかし、第7ゲームでパブリチェンコワにアクシデント。左足太ももを気にするそぶりを見せると、チェンジオーバー時にメディカル・タイムアウトを取った。試合再開後の第8ゲーム、クレチコワは左右に動かしたが、パブリチェンコワはそれに対応。ブレークに成功しセットを奪い返した。

勝負の第3セット、先にリードを奪ったのはクレチコワ。しかし、パブリチェンコワもこのまま引き下がるわけにはいかない。第4ゲームでクレチコワの揺さぶりに我慢のプレーとなったが、ポジションをベースライン付近に上げて攻撃。すぐさまブレークバックした。だが、クレチコワが第7ゲームでパブリチェンコワをストロークで翻弄。クロス、ストレートへと丁寧に打ち分け、ブレークし再びリードを奪うと、このままサービスゲームをキープして、全仏オープンタイトルを手に入れた。

ダブルスのスペシャリストとしてグランドスラム決勝の舞台を経験しているクレチコワだが、シングルスの出場は今大会で5度目。今年3月のWTA1000ドバイ大会で準優勝すると、2週間前にツアー初優勝。勢いに乗った25歳が今年の全仏オープンを制した。

だが、クレチコワの全仏オープンはまだ終わらない。明日、カテリーナ・シニアコワ(チェコ)と組んだ女子ダブルスの決勝が行われ、イガ・シフィオンテク(ポーランド)/ベサリン・マテック・サンズ(アメリカ)と対戦する。単複での優勝となるか注目だ。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録