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2021.07.01

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キリオス、4ヵ月半ぶりの勝利! 大会4日前の到着も「誰が何と言おうと気にしない」[ウィンブルドン]

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キリオス、大会スタートの4日前の現地入りも「2、3日でも問題ない」

6月30日、ウィンブルドン3日目、男子シングルス1回戦が行われ、ニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク60位)が、第21シードのウーゴ・アンベール(フランス/同25位)を6-4、4-6、3-6、6-1、9-7で下し、2回戦進出を果たした。

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今年2月の全豪オープン以来の試合となったキリオスは、前哨戦ATP500ハレ大会を優勝しているアンベールと対戦。この試合は、29日に行われていたものの、互いに2セットを奪い合い、迎えたファイナルセット3-3で30日に順延されていた。

試合再開後も、一進一退の攻防が続き、互いにサービスゲームをキープ。試合が動いたのは、7-7で迎えた第15ゲームだった。アンベールのミスとフォアハンドのウィナーで3本のブレークポイントを握ったキリオスは、アンベールに2本防がれるも、深いストロークでミスを誘いブレークに成功。直後のサービング・フォー・ザ・マッチでは、アンベールにブレークポイントを握られたが、最後はセンターへのサーブポイントで試合を締めた。

ファイナルセットの6-6では、足を滑らせ転倒する場面もあったキリオス。今大会、セリーナ・ウイリアムズ(アメリカ/女子世界8位)やアドリアン・マナリノ(フランス/男子世界41位)が、キリオス同様に足を滑らせ、試合途中で棄権をしている。だが、試合後にキリオスは「芝では足元をすくわれるようなことは起こるし、以前にも同じようなことがあった。でも何か悪いことがあっても必ず立ち上がってプレーしようと思っていた。片足でも試合を終わらせるつもりだったよ」と何としても戦い抜くつもりだったと述べ、約4ヵ月半ぶりの勝利を手にした。

多くの選手が芝コートの前哨戦を戦う中、キリオスがイギリスに到着したのは、なんと大会の4日前。「多くの人が、そんな短期間の準備ではチャンスはない、行く意味がないと言っていた。ブラッド・ギルバートは『このレベルの選手と戦える可能性はない』と言っていた気がするよ。でも、7歳の頃からこのスポーツをしているんだ。2、3日でも問題ない。誰が何と言おうと気にしないよ」とキリオスにとって、準備の時間が少なくても問題ないという。

その理由について、「オーストラリア人であること、芝の上で育ったことが役に立っている。オーストラリアでは幼いころからグラスコートの大会がいくつかあって、中には危ないコートもあるし、かなりのフットワークが必要になる。どのタイミングで前に出るべきか、チップリターンを打つべきか、そういうことが直感的にわかるんだ。ジョーダン・トンプソン(オーストラリア/同78位)も同じことを言うと思うよ」とコメント。芝での前哨戦がなくても、自信を持ってプレーできているとした。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma