close

2022.01.22

選手情報

ダニエル太郎、16強入りならずも自身の中の変化について手応え「やっとテニスをゲームとして捉えられている」[全豪オープン]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

すっきりした表情で会見に臨んだダニエル太郎

1月22日、全豪オープン6日目、男子シングルス3回戦。第11シード、ヤニック・シナー(イタリア/世界ランク10位)と対戦し、4-6、6-1、3-6、1-6で敗れたダニエル太郎(エイブル/同120位)が試合後の会見に臨み、「崩せるプランがなかなかはっきり見えなかった」と試合を振り返った。

【動画】ダニエル太郎対シナー全豪3回戦ハイライトをチェック

まず試合を振り返って「(2回戦でアンディ・)マレーに対してやったことが、効いたり効かなかったりという感じだった。マレーの時はずっと効いていたものが、シナーには通用しないものもあったし、シナーのほうが動きが良かった。それと、なかなか崩せるプランがはっきり見えなかった。もう少し自分に足りないところもありそうだし、さすがトップ10というところもあると思う。彼のリターンが良かったので、自分のサーブの確率も落ちてしまった。そこらへんも試合を見返して修正したいと思う」と語ったダニエル。

勝負の分かれ目となったと言ってもいいのが、第3セット第8ゲーム。ダニエルは4本のブレークポイントをしのいだが、5度は防げず。ダブルファーストサーブも放ったことについて、「あのゲームでは、彼がすごくレベルを上げてきた。最初にスーパープレー続けられて0-40になって、そこでマックスのリスクを冒してプレーして、デュースに戻したけど、そこでも同じリスクでプレーしたら、今までにないミスが出てしまった。あれは、やってよかったと思う。結果、流れはもっていかれたけど、例えば次に20位の選手とやった時に、この場面では『絶対粘ってくる』と思っているところに、ダブルファーストを打ったりしたら、リズムを崩せたりすると思うし、そのポイントを取るだけのリスクではなかったので、今日は効かなかったけど、これから効いてくることもあると思う」と後悔はないと語っている。

また、第4セット、一気に畳み掛けてきたシナーについて「さすがトップ10なのか、ちょっと疲れてたなという時に、ぐっとレベルを上げてきたのはすごかった。『なんじゃこれ』と正直思った。さすがだった。第2、第3セットは押し続けたら、崩せる可能性があるかなと思ったけど、そこで正せるのがトップ10なんだなと思った」と、その実力を称えている。

敗れたものの、自己最高となるグランドスラム3回戦進出。その手応えについて、「やっとテニスをゲームとして捉えられるようになっているのかなと感じている。あとは、どうゲームをうまくプレーしていくかというところ。自分は芸術家なんだと信じたいと思っていて、自分がやりたいからやるようにしたい。そういうテニスキャリア、人生にしたい。結果はすごく良かったけど、やっていくなかでそういう風に捉えられるようにしたい。もちろん勝ちたいですけどね(笑)」と成果そのものよりも、自身の中の変化について手応えを感じているとした。

今大会、レベルアップしたサーブが印象的だったが、そのサーブについては「これはプロセスだということを忘れないで、続けることが大事」とまだまだ進化していけるという思いを語っているダニエル。この日の会見では、すっきりした表情が印象的だった。今後のさらなる活躍が楽しみである。



■全豪オープン2022
日程/2022年1月17日(月)〜30日(日)
開催地/オーストラリア・メルボルン:メルボルンパーク
賞金総額/7,500万豪ドル(約62.7億円)
男女シングルス優勝賞金/440万豪ドル(約3.7億円)
サーフェス/ハード
試合球/「ダンロップオーストラリアンオープン」

【特集】全豪オープン2022の記事はこちら

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録