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2022.01.30

メーカーズボイス

プリンス「ファントム」インプレ!! “究極の振り抜き”が自慢の新ラケット「ファントム100/ファントムO3 100」を編集部を試打!!

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大人気のプリンス「ファントム100/ファントムO3 100」
“究極の振り抜き”を編集部が試打インプレ!!

今、最薄部16.5mm(ファントムO3 100)というテニスラケット、プリンス『ファントム(PHANTOM)100/O3 100』が、在庫切れになるほどの人気になっているのだという。

【ラケット詳細】「新ファントム2022」 究極の振り抜きで回転を自在にコントロールできる自信作

最大の特徴は、フレームが薄いためにスイング速度がアップするということ。そのスイング速度をスピンに活かすことができることはもちろん、スピードにも転化できる。空気を切り裂くような低い軌道で飛んでいき、ベースライン際で落ちてコートに突き刺さる。そんなショットを打てるというわけだ。確かに打ってみたい…。

簡単にラケットの特徴を説明していこう。冒頭の言葉どおり、まずはフレーム厚の薄さ! だ。トラディショナル・グロメットタイプの「ファントム100」では最薄部20mm(20-22-20mm)、「ファントムO3 100」はなんと最薄部16.5mm(20-20-16.5mm)。実物を見ると、ちょっと不安になるほどの薄さだ。





ところが、このラケット、しっかり飛ばす力があるのだという。最大の理由は、プリンス独自の素材「テキストリーム×トワロン」を使用しているから。
それは薄く軽く強いという三拍子揃った素材、「テキストリーム」と、鋼鉄の5倍という強度を誇るスーパーアラミド繊維「トワロン」を融合したプリンス独自の素材で、フレームの10時・2時部分に採用(ATS(アンチ・トルク・システム)テクノロジー)することで、まず面ブレが3割減となり、フレーム先端部でのスピン性能、パワー、コントロールがよりアップ。さらに、フェイスの5時・7時〜グリップ上部に使うことで、 “球持ち感を持たせながら、明確な打球感でスピードボールを打つ”ことを可能にしているという。一般的にパワーがあるラケットは、シャフト部分が厚くなる。それを薄いまま、パワーを上げられる(剛性を高められる)のは、「テキストリーム×トワロン」を使用できるからだ。

また今作ではシャフト下部からグリップ部に「PVS(ピュアファイ・バイブレーション・システム)」を採用。カーボンに混ぜられた高分子エラストマー(弾性、伸縮性が非常に高い素材)を配置が、不快な衝撃や振動のみを吸収し、これまでにないマイルドな打球感を演出するというから、ここも体感したいポイントだ。





まだまだ興味深いポイントはある。
「ファントム100」ではフェイスの6時部分に設けられたストリングホールが前作同様に8本となっている。ストリングパターンは16×18なので、それだけ中心部の目が細かくなっていてコントロール性が高いということ。さらに今作の「ファントムO3 100」では、上から2本目の横穴から「ニューOポート」が採用されている。つまり、O3部分が天地に広がっていて、スイートエリアが拡大しているわけだ。上級者になるほど、ラケットの先でボールを捕らえるケースが増えるため、大きなプラスとなるはずだ。そのほか「エクスパンドホール」「パラレルホール」「CTS」などテクノロジーはぎっしりである。

ぜひ本物をチェックしていただきたいのが「グロス・コスメ」。近年発売されている多くのラケットは、「マット・コスメ」。その中で、光をピカリと反射するガンメタリックは、とても新鮮だし、惚れ惚れするかっこよさだ。





読んでいるかぎり、かなり良い。そして売れ行きもいいというプリンス『ファントム100』、『ファントムO3 100』。実際、どうなのか? 編集部(川)、(広)が試打をして、感じたままをお伝えしていく。




プリンス『ファントム100』試打インプレッション

編集部(川)
305gあるとは思えない振り抜きの良さ
速く振れるほど良いボールが飛んでいく!!
一方、ボレーは少々難度が高い

正直、決してハードルは低くないラケットだ。おもしろいのは、相手ショットのスピードが上がるほどに、より攻撃的なストロークが打ちやすくなるところ。つまり、それだけスイングが必要なのと、良い位置でボールを捕らえる必要がある。

ハードヒットするほどに、スピード、スピンが相まったクオリティーの高いボールが飛んでいく。305gあるとは思えない振り抜きの良さで、フレームが強いので押し込むようなショットも打てるし、コントロール性も確か。20代男性や学生プレーヤー、スイングに自信のある女性などは、かなり楽しくテニスができそうだ。

サーブに関しても、ストローク同様により鋭く振るほどに球乗りがよく、良いボールが飛ぶし、スライス、スピンでスピードが乗る。ストロークやサーブでは、振るほどに良いボールが打てるし、球負けしないのだが、ボレーに関しては、ちょっとコントロールが難しいかもしれない。体勢が十分であれば、しっかり返せるのだが、ボディーに飛んできたり、ローボレーだったりとなると、ちょっと技術が必要だと思う。

試合で使うとなると、セットを通してスイングし続けることができるプレーヤーでなければならないだろう。ただ、難しいラケットを攻略するという楽しみもあると思う。









プリンス『ファントム100』試打インプレッション
編集部(広)
勝ちたい人のためのラケットだが
球負けせず、スイングが走るため
エンジョイ派でも十分楽しめる

もちろん勝ちたい人のラケット。ただ “テニスって楽しいな”と感じられるようなラケットでもある。とにかく強いボールに決して負けることはない。この薄さでも何も問題ない。技術革新というのは、すごいなと思う。

O3のほうがフレーム厚は薄いのだが、まぁこちらも薄い。実物を見てみると「おぉ」と声が出てしまうほど。空気抵抗が少ない分、当然スイングは加速しやすくなるわけだ。

スイングすると、振り抜きが軽いイメージ。インパクト付近でシュンと走る。そしてスイートスポットでボールを捕えると、非常に非常に良い。弾きとホールド感のバランスが非常に良いのだ。「PVS」の効果なのか、適度な衝撃、適度な柔らかさを感じる打球感は、他ではなかなか感じられないほどの快感レベルだとお伝えしたい。

ストロークに関しては、強打時は軌道が低めでフラットドライブという感じが一番適しているように思う。ネットの低いところを通って真っ直ぐ飛んでいき、スピンがかかってバウンドし、サーフェスを噛んでさらに走る。そんなイメージのボールが打ちやすい。もちろん、スピンを多めにすることで、軌道を高くすることもできる。今回、フェイス真ん中部分のストリングの目が細かくなっているが、縦(軌道)のコントロールもしやすいように感じる。

サーブに関しても、スピード系、スライス・スピン系と打ち分けやすい。スピンがしっかりかかるので、強気のセカンドサーブを打つことができそうだ。
そしてボレーは的確に狙ったコースに飛ばせるという印象。こちらも打球感が快感レベル。昔のボックスのような気持ち良さがある。通常、プリンスのラケットは、スイングが走るO3タイプが好きなのだが、これに関しては、トラディショナル・グロメットタイプでもしっかり飛んでくれるし、スピンもかけやすいし、打球感もいい。だからこそ、サーブも気落ちよく打つことができる。難度は高いものの、だからこそ中年プレーヤーでも、十分楽しめる代物だと思う。










プリンス『ファントムO3 100』試打インプレッション
編集部(川)
100よりも打球感はやや硬め
スイング速度がより加速しやすく
攻めてネットで決めるタイプにおすすめ

フレーム厚はより薄いのだが、空気抵抗が少ないO3テクノロジーによって、よりスイング速度がアップするからか、よりスピードも出るし、サーブの威力も増す。

打球感に関しては、トラディショナル・グリップよりも、少し硬い感じがある。それでも弾き感が良くて、ボールの初速が出しやすいというところで、個人的には、こっちが好きだ。また、先端部で捕らえてもしっかり飛んでくれるのは特に上級者にとってメリットが大きいはず。スピンをかけつつ、伸びのあるボールを打つことができる。シングルスでは特に、振られてやっと追いついたというような球際でも、ウィナー級を打てそうな予感だ。

特に気に入ったのが、サーブである。それほど振っているつもりはない。でも、意図以上にボールが走る。いかにボールを捕えるかで、スピード系、スライス系、スピン系とどれもがメリットを感じることができる。

ボレーに関しては、『ファントム100』よりこちらのほうが距離感を合わせやすい。スイートエリアが縦にも広いため、面を合わせるだけで、深いボールも打てるし、安定したボレーになる。ベースラインから攻めて、最後ネットプレーで終わらせたいといった人には、『ファントムO3 100』を試してみてほしい。









プリンス『ファントムO3 100』試打インプレッション
編集部(広)
PHANTOM 100以上に振るほどにパフォーマンスUP
 “ザ・薄ラケかっこいい世代”の方が
楽しむためのラケットにもなりうるはず

O3タイプのほうが、やはりスイング速度はアップする。もちろんスイングの加速度が上がるほどに打ちやすいのだが、O3はより速く振れるほど、すべてが良くなる。球持ちもアップするし、パワー、スピンとすべて、こちらのほうが全体的にパフォーマンスは高くなると思う。

私の場合、そこまでのスイングを常時できないので、プリンス『ファントム100』のほうが安定感があるようにを感じた。打球感もより柔らかく、ボールを押しやすく、スピンもかけやすかったのだ。
基本的に『ファントムO3 100』のほうが球乗りが良い、はずなのが、悲しいかな、私のスイング速度では、そこまでは感じられず。ただ、これはポリ「ファントムプロ」との相性もあるかもしれない。40代が試打をしての印象である。

スイングに自信がある方ならば、“その一定以上”をコンスタントに出すことができる。ガンガン打っていきたい、振れるといったプレーヤーで、試合志向の方なら『ファントムO3 100』をおすすめしたい。一方で、“ザ・薄ラケかっこいい世代”の方が楽しむためのラケットにもなりうると思う。振りに自信があり、球乗りを求めるならば『ファントムO3 100』、フィーリング部分も重要ならば『ファントム100』という選び方が良いのではないだろか。

ボレーのしっかりさは、どちらも秀逸。こんなに薄いフレームなのに、面さえ合わせれば、球負けせず、速いボールでもしっかり返すことができる。違いとしては、ストロークのところで書いたのと同様で、『ファントム100』のほうが球持ちでがわずか上という点。ただし、サーブに関しては、スイング速度が速くなることもあって、『ファントムO3 100』のほうがより良い。振れるほどに打球感も柔らかくなる。基本的には『ファントム100』がいいが、サーブに関しては『ファントムO3 100』のほうが、よりパフォーマンスは高く出しやすいと思う。









取材協力 グローブライド株式会社
フリーダイヤル  0120-506-204
https://princetennis.jp/product-category/tennis/tennis-racket/tennis-racket-phantom-2022

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