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2022.06.28

選手情報

シナーが生涯グランドスラムのかかるワウリンカを下し、ウィンブルドン本戦初勝利「特別な瞬間だった」

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シナーがワウリンカとの打ち合いを制し、大会初勝利

現地6月27日、ウィンブルドン男子シングルス1回戦が行われ、第10シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク13位)とワイルドカード(主催者推薦)で出場のグランドスラム3勝を誇るスタン・ワウリンカ(スイス/同267位)が対戦。激しい打ち合いの末に、シナーが7-5、4-6、6-3、6-2でワウリンカを下し、2回戦進出を果たした。

【動画】シナー、ワウリンカの強打をかわして美しいバックハンドのパッシングショット放つ

昨年大会で初めてウィンブルドン本戦入りを果たしたシナーは、初戦敗退と今大会での初勝利を目指す。対するは、生涯グランドスラムまで残すところウィンブルドンのタイトルのみとなっているワウリンカ。対戦成績はシナーの0勝2敗で、2019年10月のATP250アントワープ大会以来の対戦となった。

試合は、序盤からシナーが強烈なショットを放てば、ワウリンカもお返しとばかりに鋭いストロークを放つ。両者、ファーストサーブの確率は低かったものの、セカンドサーブで的確なコントロールを見せてサービスキープが続いた。

試合が動いたのは、第8ゲーム。ワウリンカのバックハンドにミスが生まれ、シナーがチャンスを握ると、これを逃さず最初のブレークに成功する。だが、直後の第9ゲームで今度はシナーにミスが出て、すぐさまワウリンカがブレークバック。そのままタイブレークに突入するかと思われたが、第12ゲームでワウリンカがダブルフォールトでピンチを招くと、1度は防いだものの2度目のセットポイントでバックハンドをネットにかけ、7-5でシナーがセットを奪う。

続く第2セットは、互いにブレークポイントを握り合うもシナーはあと1本が奪えず。ワウリンカが第3ゲームでブレークしてリードを奪うと、サービスキープを続けて6-4でセットを取り返す。

一歩も譲らない展開でより集中力を高めたのは、シナーの方だった。第3セット以降は、ミスを減らしてワウリンカにプレッシャーをかけていくと、ブレークポイントを握らせず。第3セットで1度、第4セットで2度のブレークに成功し、セットカウント3-1でウィンブルドン初勝利を手にした。

試合後、シナーは「芝は僕が最も苦手とするサーフェス」と動きやサーブの使い方が他のサーフェスと異なる点が難しいとしながらも、「今日の自分のパフォーマンスには満足しているよ。とてもタフな相手との厳しい試合だった。僕にとって芝のメインドローで初めて勝ったことは、すごく意味のあることなんだ。特別な瞬間だったね」と語った。

3度のグランドスラムチャンピオンを下したシナーは、2回戦でダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/同61位)とミカエル・イマー(スウェーデン/同88位)の勝者と対戦する。


■ウィンブルドン2022 [THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma