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2022.07.11

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キリオス、初のグランドスラム制覇ならずも「もっと強くなれる」と自信[ウィンブルドン]

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キリオス「大事な場面で決して動じない。それが彼の最大の強み」とジョコビッチを称える

現地7月10日、ウィンブルドン男子シングルス決勝が行われ、20年ぶりにBIG4以外のウィンブルドン制覇を狙ったニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク40位)は、大会3連覇中のノバク・ジョコビッチ(セルビア/同3位)に、6-4、3-6、4-6、6(3)-7で敗戦。ジョコビッチを称えるとともに、「もっと強くなれる」と自信を手にしたと語った。

【動画】ジョコビッチがキリオスを逆転で下し、4連覇&7度目のウィンブルドン優勝 マッチハイライト

試合後の会見でキリオスは開口一番、「もちろん残念だ。決勝に進出することは、どんな展開になるか、自分がそこにいることに価値があるのか、不安が付きまとうもの。今日は、トロフィーを手にすることができたと思う。第1セットは素晴らしいプレーで試合を優位に進めることができたんだ」と悔しさを露わにする。

だが、同時に「彼(ジョコビッチ)は本当に落ち着いていた。今日、彼は驚くようなことは何もしていない気がする。素晴らしいリターナーで、大事な場面で決して動じない。それが彼の最大の強みだと思う。彼には脱帽だ。勝てる位置につけていたけど、今日は大事なポイントでうまくプレーすることができなかった」と、一歩上をいったジョコビッチへの称賛も忘れなかった。

試合のスタッツを見れば、キリオスは30本のサービスエースを含む62本のウィナーに対し、アンフォーストエラーが33本と悪くない数字を残した。だが、ジョコビッチのリターン返球率が56%と低かったにもかかわらず、キリオスのポイント獲得率はファーストサーブで70%、セカンドサーブで53%と、ラリー戦でジョコビッチからポイントが取れなかった。

キリオスは、2002年のレイトン・ヒューイット以来、20年ぶりにBIG4以外のウィンブルドン優勝を狙ったものの、残念ながらあと一歩のところで届かなかった。しかし、「今日グランドスラムで優勝していたら、正直モチベーションに苦しむだろう」とまだ燃え尽きてはいない。

この日の試合で、自信を手にするとともに「冷静さだけでなく、自分のプレーで多くのことを改善することができる。フォアハンドのリターンもそうだ。もっと強くなれる」と多くのことを学んだ。今までにない経験を経て、これから先、キリオスがどのような戦いを見せてくれるだろうか。



■ウィンブルドン2022 [THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma