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2022.12.19

選手情報

西岡良仁主催の「Yoshi’s Cup」、腹筋を痛めながらも前田透空が優勝し支援金200万円を獲得「グランドスラムジュニアに出たい」

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昨年に続いて2度目の「Yoshi’s Cup」が開催

世界ランク36位の西岡良仁(ミキハウス)が主催し、世界に羽ばたける日本人テニスプレーヤーを育成することを目標とした「Yoshi’s Cup」。12月18日に大会最終日を迎え、前田透空(相生学院高)が優勝を果たし支援金200万円を手にした。

【画像】「将来貴重なものになっていくのだろう」と出場選手8名のサインを投稿した西岡良仁のSNS

同大会は、今後世界で活躍が期待される日本の16歳以下のジュニアのための大会で、優勝者には上限200万円の活動支援金を付与。アメリカやヨーロッパのジュニアと比べて、地理的に海外へ進出しにくい環境である日本のジュニアのサポートしていく。

17日に出場者8名を2グループに分けたラウンドロビンが実施され、各グループ上位2名が決勝トーナメントに進出した。そして、18日に行われた準決勝第1試合では、昨年大会で準優勝を収めている富田が、遊川大和(関西高)を6-3で下し、2年連続の決勝進出。もう一つの準決勝では、前週の愛媛・松山で行われたITFジュニア大会で優勝している前田が、本山知苑(四日市工業高)を6-3で下して決勝へ進んだ。

決勝の第1セット、富田の攻撃をしっかり受け止め、武器であるフォアハンドで押し込んだ前田が5-2とリード。だが、昨年の悔しい思いを晴らすかのように果敢に攻撃を続ける富田が挽回しタイブレークに突入する。

そのタイブレークで、1-5とリードを許した前田だったが、ここで一歩引いた冨田の隙を突いて、ウィナー級のバックハンドリターンや強力なフォアハンドを放って、接戦の末に7-6(6)でセットを先取した。

大事な第1セットを取りきった前田は、その後も富田を攻めたて、第2セットは6-1。大会前から腹筋を痛めながらも予選から全5試合を戦い抜いて優勝を飾り、支援金200万円を手にした。なお、西岡独自の目線で選ぶ西岡賞は3位の遊川が選ばれ、50万円を手にしている。

試合後、前田は「支援金とかは気にせず、1回戦の時と同じ気持ちで、“試合を楽しむ”というメンタルでやっていた。(ITFジュニア大会の)松山で単複で優勝できて自信につながり、劣勢の状態でも負ける気がしなくなった。まだ(ITFジュニア世界ランク)400位なので、100位、50位と上げてグランドスラムジュニアに出たい」と、今回の支援金200万円を生かしていきたいと語った。

一方、2年連続で準優勝に終わった富田。「これから時間は山ほどある。その時間を無駄にせずに、今回の負けを最終的に勝ちに繋げないといけない。勝ちきれないところが自分の弱みで、戦いはもっと厳しくなるので、そこで勝てる選手にならないといけない」と悔しさをにじませながらも、課題を一つ一つ乗り越えていきたいとした。

2日間という短い大会ながら、トップジュニアの白熱した試合が次々と見られた「Yoshi’s Cup」。今年で2回目で、西岡は「いろいろなものが円滑となり、映像も含めてスムーズになった。『ジュニアがこれだけ頑張っている』と、スポンサーの方々も集まってくれたのは良かった」と振り返った。

また、「みんな技術は高いけれど、経験不足がある。それがプラスされるだけでもっと変わる」とも語り、今大会を開催する意義も述べ、来年も開催する意向があるとした。

■順位■
優勝 前田透空(相生学院高)※活動支援金200万円
準優勝 富田悠太(ノアテニスアカデミー神戸垂水)
3位 遊川大和(関西高) ※活動支援金50万円
4位 本山知苑(四日市工業高)
5位 伊藤拓(新田高)
6位 永嶋煌(J STRUCT)
7位 武藤守生(フリー)
8位 川西飛生(TEAM KIT)

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