close

2023.06.12

選手情報

加藤未唯の失格騒動に大会ディレクターが言及「ルールブックに書かれている」

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

加藤未唯の失格は「ルールブックに書かれている」と大会ディレクター


今年の全仏オープン大会最終日を迎えた6月11日、トーナメント・ディレクターを務めた元女子世界ランク1位のアメリ・モウレスモ氏が会見を実施。女子ダブルス3回戦で加藤未唯(ザイマックス)の打ったボールがボールキッズに直撃し、その後失格となった問題について「ルールブックに明確に書かれている」と、判断は間違っていなかったと語った。

【動画】加藤未唯がボールキッズにボールを当ててしまうハプニング

昨年よりトーナメント・ディレクターを務めるモウレスモ氏は、大会最終日に大会を総括。チケットの売り上げが好調だったことやナイトセッションに女子の試合がほとんど組まれなかったことなどの質問に答えた。その中でやはり言及されたのが、4日の女子ダブルス3回戦で起きた加藤の失格処分について。

アルディラ・スーチャディ(インドネシア)とのペアで出場した加藤は、女子ダブルス3回戦でマリー・ボウズコワ(チェコ)/サラ・ソリベス・トルモ(スペイン)と対戦。第2セット途中、ポイント間に相手コートへ加藤の打ったボールが、ボールキッズの頭部に直撃してしまう。ボールキッズは泣き出してしまい主審は警告を発したが、その後相手ペアの抗議もあってスーパーバイザーらがこの事象に介入。加藤らに失格処分が言い渡され、賞金とポイントが没収された。

このスーパーバイザーらの判断、抗議の際に笑みを浮かべていた相手選手に対し、現役・レジェンド選手が批判し、またファンからの非難が殺到した。

これについてモウレスモ氏は、「ロッカールームではこの件に関してかなり意見が分かれている。多くの人が『フェアじゃない』と言っているのを聞いた。また、『ボールガールを7~8分以上泣かせたのならそれはそれなりに意味がある』という意見も聞いた」と、どちらの意見があることも知っているという。

それでも判断の是非についてはコメントするつもりはないと言う。「判定を下した後にビデオを見ればいつも簡単なもの。スーパーバイザーとレフェリーによって決定が下されたもので、彼らは動画を見ずにコートに来て、誰かが報告している事実に基づいて判断を下さなければならない。ボールガールがあんなに長い間泣いているのを見ると、何らかの決断をしなければならない。それから明確にグランドスラムのルールブックに書かれている」とスーパーバイザーらの判断は規則に則ったものであるとした。

また、失格後は他の種目も出場できなくなる可能性もあったが、加藤は混合ダブルスに出場。これについては大会側の“温情”ともとれる判断であり、それは「少なくとも彼女にとってはプラスに働いたと思う」とも述べている。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma