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2024.09.20

選手情報

プロ宣言した197cmの大型新人・坂本怜の進化に盛田正明テニス・ファンドコーチの弘岡竜治氏「怖さを与えるようになった」

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――坂本選手を任されることでプレッシャーを感じることはありますか?

「ほとんど無いですね、プレッシャーは全く感じてないです。やることをやってダメなら次!という気持ちでやっています。僕自身、海外が長いというのもありますし、彼が期待されていることはわかってはいますが、それは関係ない。トップの選手をどうやって育成していくかしか頭にないという感じです」

――ジュニアからツアーへ移行する際に未知な世界へ引き上げていくというと日本ではすごくハードルが高く感じられると思います。

「IMGで7年ぐらいコーチをしていて、海外のトップジュニアがどのように頭一つ抜けていくか、どういう若い選手が強くなっていったのかというのを身近に見ることができています。そういう意味では、日本国内だけでテニスをしているよりは情報が入ってきたり、身近で感じられたりというのがありますね」

――いわゆる“頭一つ抜けていく選手”の特徴というのはありますか?

「これはよく聞かれる質問でもあります。まず共通するのは“圧倒的な負けず嫌い”。性格的なところは、結構重要だと思っています。少し抜けているといいますか、ものすごい何も気にしない性格だったり、異常なほどの負けず嫌いだったりとか、周りから見るとちょっと変わっている人間というのが突き抜ける。テニスのことで言えば、厚い当たりをする選手です。それこそボールをシバける。しっかりラケットとボールが当たって打っているショットだったり、ウィナーが取れるというのは大事です」

「実はプロでもウィナーを取れるけど取らない選手がたくさんいる。アンディ・マレーが良い例だと思います。練習を見ていると強い球を打ちますが、打たないことを試合でチョイスしているだけ。テニス的に厚い当たりで、ウィナーが奪える、あとは少し変わった人間なのではないでしょうか」

――ここ最近はイタリアや中国の選手が台頭してきました。オーストラリアの層も厚くなっている中で、坂本選手の活躍は日本のテニスの今後を期待させる存在です。日本のジュニアに向けてメッセージをお願いします。

「日本人はテニスがうまく、テクニックもしっかりしています。これは日本のコーチがしっかり指導していてレベルが高いことを示しています。じゃあ、どうやって海外で勝つかとなった時に、『海外の選手だから』『大きいから』とリスペクトしすぎるところがある。そこを普通に勝てるんだよっていう気持ちが身についてくれば、世界で戦っていくことは可能だと思います。そこが盛田ファンドでやっている良いところだと思います」

「毎日そういうデカい人とやって、すごいボールを打つ人、すごくフィジカルが強い人とプレーしていたら、それが普通になるわけです。そうすれば、グランドスラムなどで「いつもの人間とテニスをやっているだけ」とリスペクトしなくてもいいのではないかと思います。1試合勝って安心するというか、『この選手に勝てた!』で終わらせてほしくない。それを感じるために、強い選手とどんどん試合ができればいいですね、日本人ジュニア選手が勝てるようになるには、その部分は大きいと盛田ファンドの子供達はそう言うと思います」

――盛田ファンドのコーチとして活動されていますが、弘岡コーチの個人的なゴールがあれば教えてください。

「WTAやATPツアーを回っている選手を間近で見て、彼らのコーチをやってみたいですね。ジュニアの育成もやってきて、そこからプロにしていく経験がありますが、その後はやったことがない。興味があってやってみたいですね」

――坂本選手がジュニア世界1位になっているので、今度はプロの舞台でですね。貴重なお話をありがとうございました。


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