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2025.03.27

選手情報

世界140位のイアラ、元女王シフィオンテクを破り4強「これ以上ない幸せな気分」。1大会で3人目のグランドスラム女王撃破[マイアミ・オープン]

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Photo by Getty Images

19歳イアラ、世界2位シフィオンテクから金星

現地3月26日、「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/WTA1000)シングルス準々決勝が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している19歳のアレクサンドラ・イアラ(フィリピン/世界ランク140位)は、第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/同2位)を6-2,7-5で破り、ベスト4入りを決めた。

【動画】19歳イアラが元世界1位のシフィオンテクを撃破!準々決勝ハイライト

19歳のイアラは、元世界ランク1位のラファエル・ナダルが開校したラファ・ナダルアカデミーで13歳の頃から腕を磨き、2022年に全米オープンジュニアのタイトルを獲得。ツアー下部のITF大会を中心に結果を残し、今年1月に自己最高となる134位を記録している。

今大会は、ワイルドカードで本戦から登場し、1回戦でケイティー・ボリネッツ(アメリカ/同73位)を6-3,7-6(3)で下すと、2回戦では2017年全仏女王で第25シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア/同25位)を7-6(2),7-5、3回戦で今年の全豪女王となった第5シードのマディソン・キーズ(アメリカ/同5位)を6-4,6-2で撃破。4回戦は、第10シードのパウラ・バドサ(スペイン/同11位)が試合前に棄権し、8強入りしていた。

この日は、グランドスラム通算5勝でこの3年間でトップ2をキープしているシフィオンテクと対戦。試合序盤は互いに決め切れない場面が続く中、イアラはキレのあるフォアハンドを武器に攻め立てる。リターンではコートの中に入って叩く場面も見られ、4度あったシフィオンテクのサービスゲームをすべてブレークし、6-2でセットを取る。

第2セットではシフィオンテクも持ち直す場面こそあったが、好プレーを持続させることができない。イアラは、シフィオンテクのサービング・フォー・ザ・セットとなった4-5の第10ゲームを破って追いつくと、そのままゲームを連取。7-5とストレートで準決勝進出を決めた。

オンコートインタビューで「信じられない。これ以上ない幸せな気分」と話すイアラ。「コーチからは、走れ、すべてのボールを狙え、チャンスを逃すなと言われていた。5度のグランドスラム・チャンピオンは、君に勝利を与えてくれないと」と語った。

バックハンドで放ったシフィオンテクのボールがベースラインを割り、金星を手にした瞬間、イアラは呆然とした表情に。「私も(泣いているのか)どちらかわからないわ。その瞬間にすごく集中していて、毎ポイントを大事にしようと思っていた。何が起きたのか実感するのは難しかった」という。

WTAツアー自体、まだ19歳のイアラにとって経験の少ないものだが、オスタペンコ、キーズ、シフィオンテクといった3人のグランドスラム女王を撃破しており、実力は本物。「感情をコントロールすることには慣れている。プロフェッショナルでいることにも経験がある」とものおじすることなく、自身の良さをコート上で表現した。

一方、敗れたシフィオンテクは、「あんなにフラットなショットを打つとは思っていなかった。本当に攻撃で集中力を保っていたし、予想外なショットもあった」とイアラのプレーを称賛している。

準決勝では、第4シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ/同4位)と対戦。今大会3人目となるトップ10との試合を制して、ツアー初の決勝に進むことができるだろうか。

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