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2025.11.17

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綿貫陽介 好相性の大会で3年ぶりV「成長した自分を見てほしかった」[兵庫ノアチャレンジャー]

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©一般社団法人兵庫県テニス協会

綿貫陽介 逆転勝ちでノアチャレンジャー3度目の優勝


男子下部ツアー「兵庫ノアチャレンジャー」(兵庫・ブルボンビーンズドーム/チャレンジャー75)シングルス決勝が11月16日に行われ、第4シードの綿貫陽介(SBCメディカルグループ/世界ランク182位)は第7シードのエリアス・イマー(スウェーデン/同191位)を3-6,6-1,6-4の逆転で破り、同大会で3年ぶり3度目のタイトルを獲得した。

【動画】綿貫陽介 「兵庫ノアチャレンジャー」3度目の優勝の瞬間!

27歳の綿貫は、10月下旬に韓国・ソウルで開催されたチャレンジャー大会でぎっくり腰を発症し棄権。台湾でのチャレンジャー大会をスキップし急遽出場を決めた。

今大会は過去6度の出場で、3度決勝に進み2度優勝。相性の良さを今年も活かして順調な勝ち上がりを見せ、準決勝では第1シードのツェン・チュンシン(台湾/同131位)を2-6,6-2,6-1で破って決勝に進んだ。

3度目の優勝をかけた戦いの相手は、準決勝で内田海智(富士薬品/同309位)を破った第7シードのイマー。唯一の対戦となった2022年2月の男子国別対抗戦「デビスカップ」では、2勝2敗で迎えた最終試合で綿貫が3-6,3-6で敗れている。

「初めて自分が負けてチームが負けるのを経験した試合。僕の中では(嫌な印象が)強く残っていた」と言う綿貫。苦い思い出に加えて、ボールの質やポイント間のタイミングなどが合わず、やりづらさがあったとして第1セットを失ってしまう。

だが、それもすぐに修正した。サービスゲームではファーストサーブの確率を上げてテンポの良い攻撃を披露し、リターンゲームでは「リスクを負ってでも相手コートに強く打つこと」を意識。力強いショットで徐々にイマーを押し始め、第2セットは1-1から5ゲームを一気に奪った。

最終セットは「我慢比べだった」と言うように、互いに一歩も譲らずにサービスキープが続く。3-4の第7ゲームではブレークポイントを握られたが、攻めの姿勢を貫いてピンチを脱すると雄叫び。キープに繋げると直後のリターンゲームでブレークし、サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップではすべてサーブポイントで決めて、3年ぶり3度目のタイトルを獲得した。

会見では「今回は僕のホーム。前回よりも成長した自分を見てほしいという気持ちで踏ん張りきれた試合だった。すごい良かった」と語った綿貫。大会序盤で「負けるというのが浮かばない」と話しており、まさに有言実行だ。

昨季は1月に膝を負傷し半年以上も試合から遠ざかった影響で、今季は374位でスタートさせた。大会序盤で姿を消すことも少なくなかったが、ATPマスターズ1000インディアンウェルズでベスト16入りするなど、トップ選手とも真っ向から勝負できる高いポテンシャルも見せた。

「(怪我前は)自分のプレーも良かったので期待感もありつつ、焦りとうまくいかないもどかしさがあった1年だった」とシーズンを振り返りつつ、「最後にもう一つレベルを上げようと踏ん張れた」と述べ、さらなるステップアップを目指す。

24日からは来年の全豪オープンのワイルドカード(主催者推薦)をかけた「AO2026 アジア・パシフィック・ワイルドカード・プレーオフ」(中国・成都)にエントリーしている。現状のランキングでは予選からの出場となりそうで、この大会で本戦入りの切符を手にしたいところだ。

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