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2026.10.12

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錦織圭が語るテニス人生の転機 全米オープン決勝進出、リオ五輪銅メダルを支えた思い「誰かのためにと思ったときに強くなれた」

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錦織圭、18歳でのツアー初優勝が自信に 全米オープン決勝進出は「一番思い出に残る大会」


10月11日、「UNIQLO LifeWear Day Tokyo 2026 with Kei Nishikori」(東京・有明コロシアム)が開催され、今季限りで現役を引退する錦織圭(ユニクロ)が、自身のキャリアを振り返った。

【画像】「UNIQLO LifeWear Day Tokyo 2026 with Kei Nishikori」フォトギャラリー

2008年のツアー初優勝、2014年の全米オープン準優勝、2016年リオデジャネイロ五輪の銅メダル獲得など、数々の実績を残してきた錦織。トークショーでは、キャリアの転機となった大会や世界のトップ選手との戦い、そしてファンの声援が自身にとってどのような存在だったのかを語った。

プロとして最初の大きな成果を手にしたのは、2008年のデルレイビーチ国際選手権だった。当時18歳の錦織は予選から勝ち上がり、ツアー初優勝を達成した。本人にとっても、想定を超える結果だったという。

「まだランキングも低く、ツアーで優勝できるレベルにはいないと思っていた。だから、すごく驚いた。同時に自信を得て、プロの選手とも自分は戦えるのだと思えた最初のきっかけになった」

その後、錦織は着実にステップアップし、2012年には全豪オープンでベスト8に進出。同年のジャパンオープンでは、日本におけるテニスの聖地・有明コロシアムでタイトルを獲得した。

「僕にとって、ここでプレーすることは昔から夢見ていた場所だった。8歳か9歳の頃に父とジャパンオープンを見に来た思い出もある。最初に優勝できたときは、ものすごくうれしかった」

さらに、2014年にはマドリード・オープンで決勝に進出し、世界ランキング9位となって初のトップ10入り。同年の全米オープンではノバク・ジョコビッチらを破り、アジア出身の男子選手として初めてグランドスラムのシングルス決勝に進出し、翌年には自己最高となる世界ランキング4位にも到達した。錦織は全米オープンを「自分のテニス人生の中でも一番思い出に残る大会の一つ」と位置付ける。

「初めてグランドスラムの決勝に進めたことに加え、ジョコビッチ、(スタン)ワウリンカ、(ミロシュ・)ラオニッチなど、自分が好きな選手でもあり、良いライバルでもある選手たちと戦って決勝に行けたことが、ものすごく良い思い出になっている」

決勝ではマリン・チリッチに敗れたものの、その経験は次への意欲につながったという。

「決勝で敗れたおかげで、よりモチベーションが出てきた。グランドスラムの決勝に行ける実力があるのだと自分で分かったことは、その後につながったと思う」

2016年のリオデジャネイロ五輪では、男子シングルス3位決定戦でラファエル・ナダルを破り、銅メダルを獲得。ツアー大会ではランキングポイントや賞金がモチベーションの一つとなるが、五輪にはそのどちらもない。国を代表して戦う大会ならではの意味について、「普段は自分のため、チームのためという思いが大きいが、オリンピックでは日本に良いニュースを届けたいという気持ちも加わった」と話す。

さらに、「少しでも喜んでくれる人がいるなら、誰かのためにと思いながらプレーしたときに、自分はものすごく強くなれた。そのおかげで、ナダルとの3位決定戦にも勝ってメダルを獲得できた」と振り返った。

日本のファンにとっても、世界のトップ選手と互角に渡り合う錦織の姿は大きな意味を持った。本人も、声援が自身のキャリアを支える重要な要素だったとする。「ジャパンオープン決勝前のセレモニーで、たくさんの歓声を受けながら、すごく良い気持ちになった。同時に、こうして歓声を浴びるのは最後なのだという寂しさもあった」。長年にわたって世界各地で戦ってきた錦織にとって、ファンの声援は単なる応援以上のものだった。

「お客さんの前でプレーできる幸せを、改めてかみ締めていた。もうそれがなくなるのは少し寂しいが、その経験ができたことは、自分の人生の次につながる素晴らしいものだった。本当に感謝している」

トークショーでは、車いすテニスでグランドスラム通算50度のタイトルを獲得し、国民栄誉賞を受賞している国枝慎吾も、錦織の人間性について言及。強さだけでなく、実績を重ねても変わらない謙虚さに注目した。

「錦織君はテニスコートでも普通ではないが、テニス以外のところでも普通ではないと思う。ユーモアにあふれているし、あれだけの実績を残しても、まったく偉そうではない。本当に謙虚な人」

さらに、「自分も年下の彼の姿からたくさん影響を受けてきた。テニス選手としてのファンでもあったが、人間・錦織圭のファンでもある。テニスを引退してからも、ずっと好きだ」と語った。

17歳でプロに転向してから、世界ランキング4位、グランドスラム準優勝、五輪銅メダルと、日本男子テニスの歴史を塗り替えてきた錦織。その歩みを支えてきたのは、勝利への意欲だけではない。テニスを楽しむ気持ち、周囲への感謝、そして応援してくれる人々の存在だった。

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写真:Tennis Classic