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2020.01.23

メーカーズボイス

『不都合な真実』に立ち向かう #ウイルソンシューズは楽じゃない

『不都合な真実』という映画がある。2006年に公開され、主演を務めたアル・ゴア元アメリカ副大統領は、映画の中で環境問題を直視しない政府を批判。良い事です!この映画でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞のほか、ノーベル平和賞まで受賞した。
ここはウイルソン・ウェブ・マガジン。だから、映画を紹介したいわけでも、政治の話をしたいわけでもない。ただ、その邦題が、どうもテニス・シューズの現状に当てはまる言葉にも思えるのだ。




まずは、以下のテストを行ってほしい。
【テニス・シューズを履いた状態から、3秒で脱いでください】
3割か4割か? それとも7割か? どのくらいの方が成功しただろうか? できなかった人もいるだろう。さて、成功した方にお伝えしたい。アナタは、『シューズ選びを間違っている』、または『履き方を間違っている』可能性が高い。そして、脱げなかった人よりケガをしやすい。簡単に脱げるということは、それだけ緩く履いているということ。適したシューズ、正しい履き方ができていないから、それは起きてしまう。実は、この問題は日本人がやりがちなものである。我々は、家の中で靴を脱ぐスタイルで生活を送っている。“シューズを脱いでリラックスする” “シューズは、足を束縛する窮屈なもの”そういうイメージを少なからず持っているため、シューズを選ぶ際は、快適に感じるゆったりしたもの、柔らかいものを選びがちなのだ。





日本人の足は、幅広甲ではなくなっている



ところが、“幅広甲高”と言われ続けてきた日本人だが、約8割の人はE、2Eまでのワイズ(足囲)なのだという。市場にはゆったりしたものを求めるニーズに合わせて4Eサイズなど、幅広モデルが売られている。360度全方向への機動力が重要なテニスで、実際の足幅より広いシューズを履いたらどうなるか。動き出しでロスが生まれ、止まる際にもズレてしまう。幅広がいらないというわけではないが、主流派である8割に向けてのシューズが少ない現状は、売れ線だから作っているということ。つまり、日本人の足を無視した『不都合な真実』と言える。

2013年、ウイルソンは、サロモンと共に初代「RUSH PRO」を作った。シューズ・ブランドとしては後発。テニスでの知識は、どのブランドよりもある自負はあるが、シューズ作りにおいては経験値が浅い。そこで同じアメアスポーツのグループ会社であるサロモンとタッグを組んだわけだ。サロモンは、アウトドア・シューズにおいてNo.1と言ってもいい経験と技術力を持つブランド。テニスにおいては門外漢かと思えるが、山や岩場など悪路に対してのシューズ作りのノウハウは、バランスが重要なテニス・シューズ作りに生かすことができる。そして、ウイルソンが持つクラフトマンシップ(職人魂)が役立っていることも覚えていてほしい。業界にある“不都合な真実”を言葉にしたが、儲け重視なら、幅広モデル作りに至る。ところが、ウイルソンはE、2Eまでのワイズしか作っていない。それは、足幅がフィットするシューズでないとパフォーマンスは発揮できないということがわかっているから。「プレーヤーにとって、本当に良いシューズを作るべきだ」、テニスをやる人へのリスペクトがそこにあるのだ。


ワイズに続き、ヒールドロップ、衝撃吸収
本当に正しいシューズとは!?



ウイルソンのフットウエアの特徴は、「ワイズ(足囲)」だけではない。 次に紹介したいのは「ヒールドロップ」という言葉。これは、前足部と後足部の高低差である。ウイルソンはかかと部の高さは15mmまたは18mmにし、前足部の高さを9mmに設定。ヒールドロップの高さは ①6mmか ②9mmのいずれかで設計している。単純な話、その数値が高くなるほど、前方向へ走り出しやすくなる。実際、ヒールドロップがとても高いシューズも存在していて、それらを足入れすると“前に走りやすい!!”と感じるのだが、実はそれは注意すべきことなのだ。前方向以外への動き出しは苦しくなるし、高低差があることで足首をねんざする危険性も増す。一部メーカーにとっては、ここも売るための策=不都合な真実なのである。




また、ウイルソンは“過度な衝撃吸収材を使用しない”というポリシーも持っている。柔らかいシューズは確かに心地よい。しかし反面、変形しやすいというデメリットもある。急ストップ時、シューズが足を支えられず変形してしまったら…。そこは安易に選ぶべきではないのだ。プロやトッププレーヤーの多くは、シューズに硬いインソールを入れている。それはなぜか? 硬くするほうが安定するからだ。そしてシューズはなるべくフィットするほうがいい。特に重要なのが「ヒールのフィット性」だ。2013年、シューズ参入時に、ウイルソンは“ウイルソンのシューズは楽ではありません”というコピーの広告を打っている。これは、冗談ではなく安全のためである。シューズの衝撃吸収性は、どんな競技でも注目されるが、過剰なものは、逆に人間が本来持つ衝撃吸収機能を失わせてしまう。その機能の一つが、踵部脂肪体と呼ばれるもの。つまり、かかとにある脂肪だ。これを有効にさせるためには、かかとがしっかりフィットしている必要があるため、ウイルソンのフットウエアは、ヒール部は細身であるのだ。


前足部の機能を重んじるべき
ウイルソンが重視する「フォア・フット・サポート」



最後にご紹介したいのが、ウイルソン・フットウェアの代名詞「フォア・フット・サポート」である。一口に足と言っても部位によって働きは変わる。中でもテニスにおいて重要なのが“前足部”。ダッシュする、止まる、踏み込む、体重移動、回転する、バランスを保つ、スイングを加速させる――テニスでは多くの場面で前足部を使う。だからこそ、ウイルソンは前足部へのサポート性能を特に重要視している。

シューズは何より、あなたの足にフィットさせることが重要だ。それを理解できたら、下記にある正しい履き方もマスターしてほしい。せっかくフィットするものを手に入れても、正しい履き方がなされないのであれば、元も子もない。

業界にはびこる「不都合な真実」。それを知ったうえでも、まだ幅広で柔らかいモデルを着用するのか? まずは正しいシューズを選び、正しい履き方をすること。そのうえで、ウイルソンのモデルに注目してほしい。【違い】を感じることができるだろう。



ウイルソン推奨  フットウエアの正しい履き方








★[Wilson Web Magazineバックナンバー(2011年1月号~2020年3月号)]

https://wwm.tennisclassic.jp/archive/backnumber/index.html


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