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2020.09.29

大会情報

西岡良仁が初戦突破! オジェ・アリアシムの長所を一掃!! <全仏オープン2日目>

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全仏オープンテニス2日目が9月28日行われ、世界ランキング52位の西岡良仁が第19シードのフィリックス・オジェ・アリアシム(カナダ)を7-5、6-3、6-3のストレートで勝利。2年連続となる2回戦進出を果たした。

【画像】格上相手に勝利を挙げた喜びの瞬間&相手を陥れた西岡のフォアハンド!

オジェ・アリアシムは、トップ50の中では最年少の20歳で将来のNo.1候補と言われる逸材。まだツアー優勝こそないが、準優勝は5度あり、今年のUSオープンでは4回戦まで進出している。
その特長は、193cmの体格から繰り出す時速200kmオーバーのサーブや強烈なフォアハンド。USオープンでは、1試合平均で14.8本のサービスエースを奪っており、ウィナー数も42.3本と驚くべき数字を残している。
だが、全仏オープンはクレーコート。球速が遅くなり、ラリー戦になりやすい。USオープン後、オジェ・アリアシムは2つのクレーコート大会に出場。しかし、決して得意なサーフェスとはいえず、勝敗も1勝2敗というものだった。

第1セット、先にブレークされた西岡だったが、「自分にとって苦しい展開がなかった」と言うとおり、序盤から得意のラリー戦に持ち込み、ゲームを支配。鉄壁の守備でオジェ・アリアシムのウィナーを10本に抑えた一方で、20本のミスを引き出し、セットを奪った。

第2セット以降もオジェ・アリアシムの攻撃を防いだ西岡。「サーブとフォアハンドがいいのは知っていったが、今日は雨でコートも重かったし、気温も低いのでボールも弾まない」と、自分に分があったとし、相手のファーストサーブポイント獲得率を第2セットで59%、第3セットは44%に低下させた。最終的にはエースを5本に抑えるとともに、30本のウィナーに対して58本の凡ミスを引き出し、相手の特長を完全に消してストレート勝ちを収めた。


勝利の瞬間に天を見上げた西岡

試合後、西岡は「いい内容だったと思う。自分のやりたいプレーをして、相手のやりたいことをさせないようにできた。アグレッシブな部分と守るべき部分のメリハリをつけてプレーができたので良かった」と、ランキング上、格上相手からの勝利に自画自賛した。


西岡に長所を抑え込まれたオジェ・アリアシム

一方のオジェ・アリアシムは「彼はコートを動き回るのが上手いし、たくさんのボールを返してくる。寒さとボールの影響でパワーが出ていなくて難しかった。僕は普段、サーブでポイントを奪ったり、チャンスを作るタイプ。今日はそれができなかった」と、西岡の守備やラリー戦に持ち込まれたことを悔やんだ。まさに、西岡の術中にハマったと言っていいだろう。

西岡の2回戦の相手は、地元フランスのワイルドカードで世界ランキング239位のヒューゴ・ガストン(フランス)。例年ならアウェイの中戦うことになるが、今年は1日当たり1000人の観客しかいないローラン・ギャロスでその影響も少ない。次戦はどのような戦略で相手を罠にはめるのか、楽しみだ。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma