close

2020.10.04

大会情報

世界186位アルトマイヤーが同8位からサプライズ勝利! アルトマイヤーとは何者?<全仏オープン7日目>

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

世界ランキング186位のダニエル・アルトマイヤー(ドイツ)が、同8位で第7シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)を6-2、7-6(5)、6-4で破り、グランドスラム初出場にしてベスト16入りを果たした。

フューチャーズ大会やチャレンジャー大会を主戦場として戦うアルトマイヤーは、これまで4度のツアー大会に出場。3大会が初戦で敗れており、2017年の「アンタルヤ・オープン」で準々決勝に進出し、優勝した杉田祐一(三菱電機)に敗れている。
全仏オープン直前の大会となったチャレンジャー大会では、ベスト4に進出。世界ランキング61位のパブロ・クエバス(ウルグアイ)や「BNLイタリア国際」で錦織圭やスタン・ワウリンカ(スイス)を破り、ブレークしたロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に勝利している。
今大会は予選を勝ち上がり、1回戦でフェリシアーノ・ロペス(スペイン)を、2回戦で第30シードのヤン・レナード・ストルフ(ドイツ)をストレートで下し、3回戦に進出。いまだセットを落としていない。


ドロップショットなどで相手を揺さぶったが、ミスが多くなってしまったベレッティーニ

初めてトップ10選手との対戦となるアルトマイヤーは第1セット、第2ゲームでブレークする最高のスタートを切ると、そのまま6-2で奪う。第2セットではリードを奪われながらも、落ち着いてプレー。安定したサービスゲームで流れを作ると、土壇場でブレークに成功した。タイブレークでは豪快な片手バックハンドや力強いフォアハンドで2セットアップにする。一気に勝負を決めたいアルトマイヤーは、第5ゲームのチャンスを生かしブレーク。そのままサービスゲームをキープしストレート勝ちを収めた。



憧れの選手を同じ片手バックハンドのワウリンカだというアルトマイヤー。ウクライナ人の父やロシア人の母との会話はロシア語で行われるというが、試合中にはフランス語で「Allez!(行くぞ!)」とも叫ぶ。「彼(ワウリンカ)はいつも『行くぞ、スタン』と言っているんだ。だから、僕も『行くぞ、ダン』と言って、少し真似してみたよ。そうやって自分を追い込むんだ」と尊敬する選手の真似をしているという。
2018年にはケガでシーズンの多くを棒に振ったアルトマイヤーは、「ケガをしていた時に彼がすごく支えてくれた。今健康でいられるのも彼のおかげかもしれない」と、ワウリンカに感謝してもしきれないと語った。

さらに、「金銭面で支えてくれるチームがいることもとてもラッキーだった。彼らはいつも僕のことを信じてくれていたから、こうやって自分の仕事をすることができた。僕の家族では、スポンサーがいなければテニスをすることはできなかったと思います。だから、そういうチームに支えられていることは本当に幸せだ」と、経済的にサポートしてくれる人たちに対しても、感謝した。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma