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2020.06.05

選手情報

コーチとしての復帰はある!? ベッカーが可能性を示唆「正直になってくれるなら」

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グランドスラムを6度制し、女子のシュテフィ・グラフとともに、ドイツの黄金時代を築いたボリス・ベッカーが、ユーロスポーツ・ドイツのポッドキャストに出演。コーチとしての復帰の可能性を示唆した。

1999年に現役を退いたボリス・ベッカーは、2013年に当時世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)のコーチに就任。2016年シーズンをもってコーチ契約を解消した。さらに、翌年からドイツの男子テニスの責任者に就任している。
ベッカーは、「今はドイツ・男子チームの責任者だから不可能だ。だが、それも永遠のものではない」と、コーチになる可能性を示唆。「もし、私に興味を持ってくれて、“互いにオープンになって”コーチさせてくれるならば、考えてもいいと思う」と、その条件を明かした。

なぜ、そのような条件があるのか。
実は、ジョコビッチのコーチになるときの約束が“オープンに正直に話すこと”だったとベッカーは言う。「彼は絶対的なスターだったが、自分に満足していなかったし、もっと上を目指していた。彼は他の選手について質問もするし、僕のドアもオープンだった。このような関係は信頼しているからだ」とコメント。さらに、「私が選手を助けることができるのは、選手自身が悩みや恐れを素直に打ち明けてくれた時だ。その点、彼は正直だったし信頼してくれて感謝している」と、良いパートナーになることができたとベッカーは振り返った。実際、コーチ就任以来、ジョコビッチは6度のグランドスラム優勝を果たし、世界1位へ返り咲いた。

一般的にツアーコーチは、選手に雇われるもの。しかし、ベッカーは互いに対等の立場となることで、真の信頼関係を築いた。これから先、ベッカーは再びコーチになり、世界の頂点に導くことができるだろうか、楽しみだ。

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写真=石塚康隆 Photos by Yasutaka Ishizuka