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2021.02.19

大会情報

メドベデフ強し! チチパスの追い上げを振り切り、グランドスラム2度目の決勝進出

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メドベデフがチチパスにストレート勝利
2019年USオープン以来の決勝進出

全豪オープン12日目、男子シングルス準決勝が行われ、第4シードのダニール・メドベデフ(ロシア)が、第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-4、6-2、7-5で下し、2019年のUSオープン以来となるグランドスラム決勝進出を果たした。

【動画】D.メドベデフ vs. S.チチパス マッチハイライト

世界ランキング4位、24歳のメドベデフは、今大会の前哨戦として開催された男子国別対抗戦「ATPカップ」に出場。エースとして戦い、ロシアを無敗で優勝に導いた。今大会でもその調子を維持。3回戦ではフィリップ・クライノビッチ(セルビア)を相手にフルセットのゲームに。ここで勝利して勢いに乗ると、準決勝で同じロシアの第7シード、アンドレイ・ルブレフにストレート勝ち。昨シーズンから続く連勝記録を19に伸ばし、準決勝に進出している。

対するは、世界ランキング6位、22歳のチチパス。2回戦でワイルドカードのタナシ・コキナキス(オーストラリア)に4時間32分の熱戦を制すると、準々決勝では、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)との試合で、2セットダウンから逆転で勝利をもぎ取り、同大会2年ぶりのベスト4入りを果たした。

両者の対戦成績は、5勝1敗でメドベデフが勝ち越し。昨シーズンの対戦はなく、直近の試合となる2019年のツアー最終戦でチチパスが初勝利を挙げている。

チチパスについて、メドベデフは「素晴らしい選手だ。ビッグサーブもあるし、ボレーもうまい。タフな試合になる。フィジカルも向上しているだろうしね」とコメント。一方のチチパスも「メドベデフとの対戦は難しいものになる。彼は正確かつシンプルにプレーする。昔はつまらないと言っていたかもしれないが、そうは思わない。彼はとても頭が良くて、打ち負かしてくる。チャンスをものにして、プレスしていく必要があるね」と語り、両者にとって間違いなくタフな試合だとした。

次世代のテニス界を担うと言われる若手同士の戦いとなったこの試合、第1セットで先にチャンスを握ったのはメドベデフ。第5ゲームでチチパスが犯したミスを見逃さず、速い展開で攻撃し、ブレークに成功。追いかけるチチパスは、第10ゲームでデュースに持ち込んだが、これをメドベデフはサーブポイントでしのぎ、6-4でセットを奪った。

流れの悪いチチパスに対し、メドベデフのプレーは安定。第2セット、第3ゲームでブレークに成功する。攻撃のテンポを変えたいチチパスは、相手を左右に振り、積極的にネットプレーを試みるが、メドベデフの低く伸びるフラット系のボールやコントロールされたショットに苦戦。反対にミスが出てしまい、第7ゲームで再びメドベデフがブレークし、6-2でセットを奪った。

第3セットでは、徐々にチチパスの調子が上がってきたものの、時すでに遅し。第11ゲームで、メドベデフが早いタイミングで攻め、3本のブレークポイントを握ると、見事ブレーク。最後は、メドベデフがキープし7-5とてゲームセット。2019年のUSオープン以来となるグランドスラムの決勝進出を決めた。

試合を通して、メドベデフは、68%の確率で入れたファーストサーブで、なんと88%というポイント獲得率。リズムよく、サービスゲームをキープできたことが勝利につながった。試合後、メドベデフは「簡単な試合ではなかった。油断はできないと思っていた。怖かったといってもいいだろう。それでも自分のゲームをマネジメントできたよ」と決して楽な勝利ではなかったと語った。

決勝の相手は、大会3連覇そして9度目の頂点を狙う第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)。ジョコビッチは準決勝で、予選勝者のアスラン・カラツェフ(ロシア)を6-3、6-4、6-2で破って決勝進出している。メドベデフは、「プレッシャーはある。彼(ジョコビッチ)は、ここでの経験があるしね。今は自分のベストのパフォーマンスを出せるように頑張りたいと思う」と決勝に向けてベストを尽くすとした。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma